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怪文書4 の変更点

#region("送り狼")
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誰かに尾行されている事に自分が気付いたのは偶然だった
昼間の林を散歩していると背後から物音が聞こえたので振り向くと同時に何かが逃げていったのだ
まだこれだけなら単なる偶然とも思えたがその何者かはその後も幾度もこちらの後をつけ時には家の近くにまでついて来ることさえあった
魔女のアーヤから貰った薬草を庭に埋めている事とそれを毎日食べているお陰かそれ以上近寄られた事こそ無いが不気味なことには変わらない
新しい薬草の苗を貰おうとアーヤの家に足を運ぶ途中に出会った狼女のつばめに約束のお菓子を渡しながらそんな事を話す
その話を聞いたつばめは少し悩んでから名案を思い付いたとばかりにある提案をした
「うーんと…なら私が見張ろうか?私も「」otさんの事心配だし暇だから気にしないでいいよ?」
そこにつばめは困ったように頬を掻きながら条件を付け加えた
「代わりに今日からここに泊まって欲しいんだ…その方が私も動きやすいし体からする分はまだ我慢できるんだけど貴方のお家の魔物避けの薬草の臭いはちょっと濃すぎてね…」 
その言葉に少なからず動揺する
つばめとは仲は良いがそこまでの間柄ではない
力の差は言うまでもないがそれでも男の自分と寝泊まりする事に抵抗はないのだろうか
そのことを問うとつばめは無邪気に笑いながら
「「」otさんは優しいし酷いことしないでしょ?」
その信頼が重い…
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そしてそれから一週間が経ちやがて一ヶ月そして数ヶ月と時が過ぎていった
結論からいうと件の何者かはあれ以降姿を見せることはなかった
つばめとは同じような生活で過ごしているだけあって毎日顔を合わせて共に食事をしながら会話を弾ませたし森の中を何度も二人で散歩した
魔物な事は問題にはならないし外見は可愛らしい少女であり甲斐甲斐しく世話まで焼いてくれるのだから好意を抱くのに時間はかからなかったしそれは彼女も同じだった
好きだと告げた時に涙を浮かべながら頷き微笑んだ彼女の顔はずっと忘れらないだろう
膝の上の頭を撫でながら告白した時のつばめが可愛かったことを告げると頬を染めながらそっぽを向かれてしまった
彼女の何もかもが愛おしい
たまらず抱き寄せるとつばめは安心したように額をこちらの胸に預けた
しばらくそうしていると不意につばめは顔を上げてこう言った
「すっかり薬草の匂いも抜けた「」otさんにいいこと教えてあげるね?」 
そして満面の笑みで押し倒すように首に抱きつくと囁くように告げた
「狼はね…狙った獲物を絶対に逃がさないんだよ?」
#endregion

#region("ハロウィントライナリー+α")
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「ねえ「」ottoさん…魔女だから謎の鍋ってちょっと安直過ぎない…?」
というか、私の鍋をなんだと思ってるのよとジト目になるアーヤ。ちょっとまずいかなと思い、ハロウィンでもアーヤの鍋が食べたくてさというとあっさりと上機嫌に戻るアーヤ。まるで歩く地雷原だな…。
アーヤは黒いローブに身を纏いハロウィンの仮装としているが、出かけるわけでもなく俺のリクエストに答えてくれていた。
「うーん…ハロウィンらしくかぼちゃを使おうと思ったのにこれじゃあ普通にかぼちゃの煮物よねぇ?」
……大丈夫だよな?アーヤはいろいろ試すがやばいものが出てきたことってないしまぁうん、結果がどうあれ全部食べるぞ…
アーヤは俺の悲壮な決意など知らず、鼻歌を歌いながら調味料を少しずつ加えて味を調整している。
その後ろ姿はまさに魔女のようだった。
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「えい」
後ろから頬を挟まれると冷たい感触につい悲鳴を上げてしまう。そんな俺の姿を見たガブリエラはケラケラと笑うと何よその反応!女の子みたい!とお腹を抱えている。
彼女は白い着物に身を包んでおり、雪女に扮しているようだった。
「待ったかしら?」
いや、全然というといいお返事ねと笑う。しかしなんでまたそんなに手が冷たいのかと聞くと、そういえば和服一枚だったな…会場までは時間があるしと上着を貸すと、ガブリエラは頬を赤らめて気が利くじゃない。なんて言う。
黙って手を出してきたので俺は苦笑して、その手を握ってポケットに入れ、温めた。
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「がぶ」
布団で寝ていると、掛け布団から出ていた腕を何者に噛まれた…というか何やってるのみやび。
「見てわからんか、吸血鬼ぞね」
そこには紺色の吸血鬼のような…ボンテージ?を着たトチ狂ったのかと思うほどえっろいみやびがいた。
胸の北半球が目に毒すぎる…
「今日ははろういんやき、おんしの血を吸いに来たきゅうけつー」
何その語尾…
頭をボリボリと書きながら起き上がると、みやびの肌にはよく見るとじっとりと汗が浮かんでいた。というかこの部屋暑い!!
「あーつーくーなーいー!この格好だと寒いぐらいちや。だからほら、布団に入れるぞね」
出かけないの…?
「この格好で外に出る気が?ありえん。今日はこの服で日光に当たらないように過ごす」
んー…まあいいかとみやび…いや吸血鬼を布団に招き入れると、その抱きまくらを抱いて寝ることにした。
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『キョキョキョキョキョキョ!!!!』
突然聞こえた謎の声に驚いて振り向くと、そこにはかぼちゃのおばけがいた。え?なになに…こわいんだけど!?
そのかぼちゃのおばけは動くたびにぼんやりした目がギョロギョロと動き、やたらコミカルな動きをしている。逃げようと身構えるとあっさりと腕を捕まえる。
「ちょっと!!感想も言わずにどこ行くつもり!?」
その声は…神楽?
そう。かぼちゃおばけの正体はハロウィンデートの待ち合わせにややしばらく遅れてきたジャックオーランタンに扮した神楽その人だった。
「変装なしだとまずいと思って仮装したら思った以上に手間取っちゃって…ごめんね?」
頭の被り物を外した神楽にしばし見惚れる。思えば、怖いのは被り物だけで、服は少しパンクチックなデザインを混ぜたハロウィンに馴染む少しだけ露出の多い衣装で、顔にはかぼちゃを書いたかわいいメイクをしている。
「かわいい…」
思わず声に出てしまった賛辞を聞いた神楽はニンマリと笑うと腕に抱きついてきた。
「でしょでしょ!ほら今日も残り少ないんだから早く行くぴょん!」
俺と神楽のハロウィンデートが始まったのだった。
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「ろーそくだーせーだーせーだーせーよー!だーさーないとーひっかくぞー!おーまーけーにーかみつくぞー!」
提灯を持った千羽鶴が部屋の前で歌っていたのでドアを開けるとふんすと誇らしげな顔をする。
「どう「」ot!私も勉強したのよ。これがハロウィンよね!!」
……うーん?ハロウィン…かなあ?
取り敢えず地元でやっていたのと同じようにロウソクを渡してみると、千羽鶴は案の定頭にハテナを浮かべる。
「よくわからないわ。どうしてろうそくをもらいに近所を訪ねるのかしら…」
「本来はお菓子を渡すんだけど流石に伝わらないか…ちなみにこれローソク貰いだから東京じゃ伝わらないよ…」
嘘でしょ!?と驚愕の顔をする千羽鶴。うーん…ネットで調べたにしてもなんでこっちが先に出てくるかなぁ…不思議だ…どんな検索の仕方したんだろ…
自分の失敗に気づき頭を抱える千羽鶴を家に上げると、千羽鶴は照れ隠しにお菓子を要求した。
千羽鶴用のお菓子を渡すと引っかかれることも噛まれることもなかった。
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「ハッピーハロウィーン!!」
どたぷーんと胸を揺らしながらいかにもな格好で部屋から出てきたエリカに面食らう。
今日デートに誘ったのは確かだったがまさかエリカが自分から仮装して出かけようとするなんて…取り敢えずと部屋に上がらせてもらうと彼女は目を覆いたくなるほどスケベだった。北半球が見えている胸はもちろん短いスカートに乗っかるおにく……。これでは街行く子供が精通してしまう……。
「エリカさん…着替えないと今日のデート無しね」
なんで!?と驚愕した顔になるとエリカはがっくりと肩を落とした。やっぱりきつかったのかなぁ…お腹もたしかにね?すこーしだけね?おやいやと際限なく凹んでいく。かわい…じゃなかった流石に言い方がまずかったかな…
「今日はエッチな格好したエリカさんと部屋でいちゃいちゃしたいな…」
そう取り繕うとエリカはぱぁっと明るい顔になる。自分でもそのまま外に出るのは少し躊躇いがあったのか喜んでその提案に乗った。
まぁ、いじめることに変わりはないけれど。
エリカの少しだけだらしのないお腹をぷにぷにと触ると、そのままソファーになだれ込んだ。
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「ろーそくだーせーだーせーだーせーよー!だーさーないとーひっかくぞー!おーまーけーにーかっちゃくぞー!」
千羽鶴とハロウィンっぽく部屋を飾り付けてパーティーらしきことをしていると外からそんな声が聞こえる。えー…なんで行動パターン一緒なの…
玄関を開けるとそこにはやはり提灯を持った原初がいた。
「何をしているの?原初の私。それは北海道の習わしでしかも七夕に行われるものよ?調査が甘いんじゃないだだたたた!「」otなにするの!?」
お前が言うなお前が!ほら原初キョトンとしてるだろ!?
「え?私何か間違えたの?え?「」otさん…?」
「あーえーっと、トリック・オア・トリートって言ってみ」
「??」
「いいから」
「とりっくおあとりーと?」
はいおかしね。と原初も部屋に入れる。原初を迎えて三人でハロウィンパーティーをすることになったのだった。
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「トリック・オア・トリート!!」
神楽の家に入るとミニスカ魔女姿の美佐子さんに出迎えられる。
はいとお菓子を渡すとなんと美佐子さんはそのままそのラッピングされたお菓子をそっとソファーに乗せ更にはいたずらだねーと言いながらこっちに向かってくるではないか。
後ろに回って抱きついてきた美佐子さんは俺の耳を甘く噛んでよいではないかよいではないかと股間を弄ってくる。何なのこの子持ち未亡人!?
「ちょっと!?やめて!!神楽!!神楽はどうしたんですか!?」
「部屋でまだ着替えてるんじゃない?」
何やってんの神楽!?早く助けて!!
ババーンとリビングの扉を開け放った神楽が可愛い小悪魔風の仮装で入ってくると、もつれ合う俺と美佐子さんを視界に入れた。
「何やってんの?」
神楽はブチ切れた。
美佐子さんを引き剥がしにかかるもいたずらするときの美佐子さんは妙に力が強く、三人でもみくちゃになっていると、下の階からドンドンと天井を叩く音が聞こえて三人して反省することとなったのだった。
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「トリック・オア・トリート♪」
酒の空き缶だらけの部屋に虚しく声が響く。その声の主は真幌さんその人であった。人一倍早く結婚を経験し、別れまで経験した彼女は職務上も早く責任ある役職についており、思えば行事などに参加することはあまりなかった。
「あいつらは気にしないだろうし誘ってくれたが、大人が入るのは流石にな…」
冗談で通販したハロウィン用の安っぽい衣装を着てため息をつくと、スマホに通知があることに気がつく。これは…「」ot?トライナリーとよく話している奴か。
《その服かわいいね》
《なんだお前は。なんの話だ》
《いや、ハロウィーンの話。今からでも参加してくればいいのに》
《からかっているのか?覗きは犯罪だぞ》
《トリック・オア・トリート》
《なんだ?》
《トリック・オア・トリート》
《だからなんのつもりなんだ》
いたずらにしてはたちが悪いなと思いながらスマホをベッドに放り投げるとインターホンの音。出ようとして自分の格好に気づいたが、鍵が開き、玄関が開く。
「トリック・オア・トリート!!」
そこにはトライナリーの面々がいた。
「ってまほさん!その格好!」
「やっぱり来て正解だったわねv」
「あの!みんなでお料理食べませんか?」
口々に話しかけられ連れ出される真幌。
スマートフォンには【端末操作:解錠】の文字が表示されていた。
真幌がその後どうしたかといえば、まぁ言うまでもないだろう。
彼女の部屋にはその後ぎこちない表情で写った、真幌を含めた集合写真が写真入れに入れて飾られている。
#endregion

#region("トライナリーの手料理を食べたかった")
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トライナリーのハロウィンパーティーにお呼ばれした
そこまで手の込んだ仮装はしないのが少し残念だが代わりに全員で料理を作っているらしい
みんなの手料理を食べられる機会を逃すわけにはいかないががっついてみんなに笑われないようにしよう
とみんなに挨拶しながら玄関先まで迎えに来たにゃぼにカバンとコートを預けつつ心に決めたはいいが全員手が込んでいるのが分かるしとても美味しそうだ
昔絵本で見て憧れてたのを作ってみたと言う神楽のかぼちゃのちぎりパンにはあまった皮でハロウィンらしいデコレーションが施されているし
ギャヴィのかぼちゃポタージュは隠し味だと言う蜂蜜と豆乳がかぼちゃの甘みを強調して体を芯から温めてくれた
おかずはみやびのかぼちゃコロッケとアーヤのかぼちゃグラタン
最初は甘いかぼちゃの煮付けやパイにしようかと思ったが他が甘いもの多目なので変更したとの事
甘いもの多いし箸休めには丁度えいやろ?とはみやびの弁である
デザートはつばめちゃんのかぼちゃのモンブラン風カップケーキに千羽鶴のかぼちゃディップ
カップケーキはよく刻んだ皮も混ぜ込まれたほろ苦さを感じる控えめな甘さ
ねっとりとした甘さのクリームをフルーツに付けるのもいいが神楽のパンにつけるとまた美味しかった
#br
…結局美味しい美味しい!とぱくぱく食べて全員から微笑ましい物を見る目で見られたのは仕方ないはずだ
「今日は何の日か…分かってますよねよね?」
食後片づけを手伝っていると冗談めかした感じで神楽が声をかけてくる
さぁ何の日だったかな?
そしらぬ顔でそう返すと
「それはですねー?せーのっ!」
「「「「「「トリックオアトリート!」」」」」」
全員が楽しそうに声をかけてくるがもちろんこちらもそれは分かっている
正直イタズラされるのにもたいへん興味はあるが涙を飲んで近所のケーキ屋で皆が好きそうなお菓子やケーキを買ってカバンの中に入れてあるのだ
そうカバンの中に…あれカバンは…?…カバン…にゃぼが持って行った!
「あれれー?まさかお菓子無いんですカー?」
硬直したこちらを見ていい笑顔の全員
これがにゃぼに何らかの指示をしていた結果なのか偶然なのかは分からないがどちらにせよにゃぼが…と素直に言っても言い訳にしか聞こえないし今から買いにいけるわけも無い
となればやることは一つだ
乾いた笑みで両手を上げて一言
お…お手柔らかに…
#endregion

#region("通りすがりのにゃボットがトライナリーの怪文書だ眼鏡が壊れた悲しみに耐えられないなら書くといいって言ってた")
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「あなた眼鏡してないけどコンタクトに変えたの?」
劇場で掃除の掃除を終わらせるとガブリエラがそう話しかけてきて理由を伝えると。
「眼鏡を寝ぼけて踏んづけて壊すって、大人なんだからしっかりしなさいよね。」
全く持って返す言葉もございません、そのせいで代えの眼鏡も持ってないから久しぶりに裸眼で生活をする事になったわけだし。
「あ、それならしばらくの間色々と不便何じゃない!?」
と、何だか少しにテンションが上がった用なカブリエラに、車なんかは運転しないし少し遠いところや小さい文字が見えにくいだからそれに幸い眼鏡は2日で直るし大丈夫だよと返すと、そっか……と少し残念そうに洩らす。
……あーでも眼鏡が無いまま生活するの久しぶりだしもしかすると皆に迷惑かけちゃうかもな。
「!?なら私が2日間色々手伝ってあげるわよ!!」
彼女自身もあまりに早く大きい声で反応してしまったのに慌てて、他の子に迷惑かけるわけにもいかないしね、と付け足した。
そんなガブリエラに微笑ましく思ってると目線で早く返事をしなさいよと促されたので、それじゃお願い出来るかなと頼むと、全く仕方ないわねーと呆れたように言うが嬉しそうな表情が隠して切れてないが言わぬが花だろう。
「それじゃあ、はい。」
とガブリエラが手を出す。
「ほら早く、階段なんかで躓いたら大変なんだからエスコートして上げる。」
そこまではしなくて大丈夫だけどと思うが、では宜しくお願いしますねお姫様、と出された手に手を重ねる。
「ええ宜しくてよ、けど眼鏡がなおったら今度は貴方が私をちゃんとエスコートすること、いい?」
そう言って自分の手を引くガブリエラと今度自分が彼女をどんなとこにエスコートするか考えながら歩き始めた。
#br
また他のトライナリーの皆がガブリエラと手を繋いでいるのを見て自分の面倒を見ようとし、ガブリエラが拗ねるのは少し後の話。
#endregion

#region("メガネトライナリー")
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「きゃっ!?」
椅子に座りかけた神楽が立ち上がって素っ頓狂な声を上げる。すると神楽が尻で踏んづけたハヅキルーペを持ち上げる。
「なにこのメガネ…?」
俺はそれを受け取ると答える。
「いいや、これはハヅキルーペ。神楽のおっきなおしりに踏まれても壊れないルーペだよ」
プラモ作るときに使うんだと補足する。
「いやあ探してたんだ。椅子の上だったとは…せっかくだし神楽の尻に踏まれたハヅキルーペかけてプラモでも作るか」
受け取ろうと掴んだハヅキルーペが俺の手に渡ることはない。神楽が力を入れて掴んでいるからだ。
「神楽…離して?」
「だ!れ!が!おっきい尻ですって!?言うにことかいて尻が大きい!?」
あ…これはまずい…
「大体ねー!「」otはデリカシーってものが……!!」
神楽のお説教をしばらく聞いて膝の上に座られ大きくないよね?ないでしょ!とぐりぐりと押し付けられながら、俺は今日はプラモは無理そうだなと思ったのだった。
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「ブルーライトカット眼鏡?」
訝しげな顔をするみやびに赤フレームの少しおしゃれなメガネを手渡す。
PCにかぶりつくのはともかくなんの対策もないのはなと思いプレゼントに用意したものだった。みやびはそれをかけると、こちらを見てよくわからんというが、すでにそんなことはどうでもよくレアなメガネみやびに胸キュンだった。鼻の下を伸ばしているとみやびは邪な心に気がついたのか顔を赤くする。
「あ…ありがとさん…でも「」棒の前ではかけん。な…なんかはずかしいちや…」
頬に手を当てて恥ずかしがるメガネみやびかわいい…やばい…
恥じらいメガネみやびをしばらく楽しんでいると、思ったより具合がいいのかみやびはまたPCにかぶりつきになったのだった。
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「こんにちはー「」ィル!」
元気よく部屋に入ってきたつばめを見て俺は吹き出した。いやだって…
「メガネが好きって聞いたからかけてきたょ!」
なんで鼻眼鏡なのつばめ!!
ドヤ顔のつばめを見て笑いがこらえきれない。ついゲラゲラ笑ってしまうとつばめは面白くなさそうな顔をする。
「ゎたしなにか間違えたかな…」
いや面白いから正解だわ。大正解。
取り敢えずざるを持たせてどじょう救いさせたい。つばめのファッションセンス以前に天然ボケなところが可愛くて仕方ない。
つばめの頭をワシャワシャと撫でると髪変になっちゃうょゃーめーてーとつばめはくねくねと抵抗した。
#endregion
#region("黒塗りモザイクっていいよね…")
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「コーンコン」
部屋にはいってきたエリカさんはまた妙な装置をもっていた。また実験に付き合って欲しいのだろう。
それで今日は何をするのかと聞いたら、息抜きにARのオモチャを作ったから試したいとのことだった。
エリカさんは俺にゴーグルを被せるとスイッチを入れる。
「じゃあ見ててね!」
するとエリカさんはおもむろに白衣を脱ぎ出し、Tシャツの裾に手をかける。
ちょっと待ってなんのつもりと慌てて制止するもそのまま構わずにズボンとTシャツを脱ぎ、ブラにまで手をかけてめくるとそこには桜色の突起が…突起が…見えなかった。
ちょうどその部分だけ黒塗りのようになっている。
「どうかな?見えてないよね?」
つまり、これが今回の発明なのだろうか…
「あのね!これは画像認識で登録したものが視覚に入るとそれを隠す装置なんだ!だから下もバッチリ!」
確かにバッチリ隠れてる。そう伝えるとエリカは成功だね!と喜ぶ。そんなことより俺は気になることがあって、エリカさんに近づくとその黒塗りの部分に指先を沈める。
「ひゃあっ!?な!な!なにしてるのかな!!」
何って、黒塗りの下はどうなってるのかなって…と更に手を前に出して黒塗りのなかに埋める。
柔らかく重量感が手に心地よい。
横から見ても厚みがあるわけではなくただ指定の座標を隠すように黒塗りの位置が変わるらしい。そして対象の座標をこうして手で隠すと黒塗りは消えてエリカさんの肌色の面積が増える。なるほどね。
「なるほどねじゃないよ!!もーっ!!エッチなんだから!!」
俺は実験の検証をしてるだけ~としばらくのエリカの胸を揉み続けるとエリカは顔を真っ赤にして唇を噛む。
実験の協力という手前恥ずかしがるのが恥ずかしいという謎の思考ループに入ったのだろう。
それじゃ遠慮なくと隠すべき座標を指先でこねたり、指先を沈めたりして黒塗りの動向を見守る。
しかし柔らかい。けしからん。どんどんムラムラが高まっていき、急いで自分のズボンと下着を下ろすとそこにはモザイクのかかった自分のモノがぶら下がっていた…
#endregion
#region("ぴーん!")
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「ぴーん!」
温水プールのプールサイドで神楽がなにか足りない掛け声をあげる。
なんなの神楽とガブリエラがやる気のない声をあげると、神楽はガブリエラの後ろに回って水着に手を差し込んでガブリエラの乳首を摘まんで擦るという暴挙に出る。
「はやく「」ミも手伝うぴょん。これからトライナリーの乳首ピンピン長さ比べゲームが始まるんだからぴょーん!」
ガブリエラが刺激に耐えかねて膝をつくもなおえげつない愛撫で乳首を立てようとこねくりたおす。
ずれた水着からはピンク色のかわいいガブリエラの乳首がつんと立っているのがちらりと見えた。
「ぴーんぞね」
みやびがだるい声をあげるとアーヤが悲鳴を上げる。
なんとみやびは更に大胆なことにすでにアーヤの水着を奪ってたゆんたゆんの胸の先端を刺激していた。間髪入れずにひゃー!?という声に振り向けば千羽鶴がつばめの乳首を立てようとしている。
なんなんだこれは…何が起きているんだ…
困った俺は神楽にダイブしココロゲートヘ。
とりあえず月神楽の乳首を立てようと月神楽を押し倒した。
とりあえず数ラウンドいじめ倒した月神楽にことの真相を尋ねるとやはり2x接続で司書同士が悪のりした結果だったらしい。
しかしなんでまた乳首の長さなんて実に下らない話で勝負しようなんてことになったかというと、やはり胸の大きさでは差がつきすぎるしということらしい。
いや、わからん。
2x領域にたむろってた司書達にはやくやめさせなさいと伝えるがそれは大きな間違いで、一人につき二人はいる司書達が襲いかかってきたのだ。
「ほらほら■■野郎…私が一番ですよね?というか最近来る頻度減りすぎです葛藤がないから来ないなんてひどくないですか?」
「ひゃっちゃんずるい!わたしもやります!」
「あんたたちいいかげんに…ひゃっ!?」
「ブタ!はやく助けなさいよーっ!!」
「ちょっとココロゲートの風紀が…ひゃっ!?」
「……ふふふ(ゾクゾク)」
これはまずい…収拾がつかない…その時不思議なことが起こった。
『どーん!!!!!!!!』
世界は真っ赤に染まり現実に戻る。
トライナリー達は正気に戻りトップレスになった三人が慌てて水着を直す。
サンキュー原初!
#endregion
#region("三人で温泉旅館")
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アーヤと小夜と三人で温泉旅館に来ていた。
アーヤにかなり強めに旅行中はエッチなことなしと釘を打たれており、卓球中にチラチラする胸元や風呂上がりの雰囲気で我慢するのに必死だった。
こうして夜風に当たっていると少し冷えてきたので、せっかくなのでもう一度風呂に入ることにした。
折角だし混浴風呂に…この時間だし誰もいないだろう。
どうせならば女湯以外はコンプリートするぞとかけ湯して湯船に近づくとそこには先客がいた。
「あら…?「」otさん?アーヤがいるのに混浴に来るなんていけないんだ~」
小夜だった。
もしかして約束でもしてた?と気を使うようなことを言われたが、小夜こそなんで混浴に?そう聞くと、小夜はにんまりと笑って、何でだと思う?と聞き返す。
顎から滴る水が湯船の湯を揺らす。その波紋の先には透明なお湯のなかに小夜の胸が、ゆらゆらと揺れている。
「いけないこと、してみよっか?」
小夜は立ち上がる。アーヤほどの大きさはないし、よく食べるわりに均整のとれたプロポーション。つい見入ってしまう。
「ねえ、さっきなんで私が混浴にいるのか聞いたわよね?」
距離を縮めてきた小夜はそのまま立ち尽くす俺の身体に密着すると続ける。
「こういうコト、したくて」
まずい。
これはまずい。そう思うも、夜風に冷えた身体に小夜の身体の熱はあまりにも毒過ぎた。
小夜に手を引かれて湯船に浸かる。冷えた身体に染み渡るような暖かさと共に、密着する小夜の身体に否応なしに興奮してしまう。
めざとくそれを感じ取った小夜はゆるゆると固くなったそれを撫でる。より熱くなってしまい上半身を湯船から上げると水面に興奮した証が顔を出す。
小夜はその先端を髪をかきあげながら咥えると顔にお湯がつくほどにくわえこんで舌でねっとりとねぶる。
こういうコト、慣れているんだろうか。
なんて聞くこともできずになしくずしに小夜の愛撫に身を任せてしまう。
それほどまでに小夜は魅力的で、したたかだった。
アーヤの顔が脳裏をよぎる。
すると節操のないことに小夜の口の中のモノはより大きく腫れ上がり小夜の口内を埋め尽くす。
上目使いの小夜の表情に腰が震え、お湯を汚すとまずいという打算的な考えから、短絡的に小夜の頭を押さえつけ、その喉奥に今日一日我慢した欲望を叩きつけた。
#endregion
#region("ジト目つばめちゃんスキ")
#br
「じとー」
つばめがそんなことを言いながら見つめてくる。
しかし口でじとーなんて言うかね。
それどころかジト目にすらならずに眉間にシワが寄る。それを指先でこねるとつばめは驚いて後ずさる。
「なになに!?」
なになにってのはこっちの方だよと問いただすと、メールニュースの特集で見たジト目女子が人気と言う記事を見て…なんとなくもうわかった。
しかしつばめの性格では意識的にジト目になるなんて不可能だろう。
それこそ百鶴の領分だし神楽への塩対応ぐらいでしか見られないレア顔だ。
自分が見ることは早々ない。
しかしどうにかしてジト目を使いこなせるようにしたいつばめを引かせる事を思い付いた。
「つばめちゃーん…パンツ何色?」
「ええっ!?……今日はー…」
驚きつつも自分のスカートをめくり上げて確認するつばめの下着は白だった…
どうやらつばめのジト目は見られそうにもない。
#endregion
#region("神楽と添い寝してイタズラしたい")
#br
「んん……」
ふと寝息が聞こえて神楽の方を向くと、彼女はゲーム中に寝落ちていた。
神楽と協力プレイしていたクエストを切り上げ、スマホを取り上げて充電器にかける。
仕事終わりにだらだらとゲームをしながら過ごしていたが睡魔には勝てなかったようだ。
仰向けに寝ている神楽が髪を食べているのでそっと手で払うと口をむにゃむにゃしてかわいい…頬に手を当てると顔を擦り付けてくる神楽は甘えかたが直球でなんかちょっといいな…なんて思っていたら掛け布団を蹴飛ばしていた。
行儀悪いな…
しかしすると、めくれた白い掛け布団から神楽の黒い寝間着に包まれた彼女の肢体と、コントラストバッチリに身体のラインが出ていて、寝息で上下する胸と、内腿を擦り合わせる動きの艶かしさに理性が突き崩されていく。
少しだけ、少しぐらいなら…と神楽の上下する胸に手を置いた。
ふにっと、平坦だが女の子のそれは柔らかくてドキドキする。
そっと顔を近づけてキスをすると、やはりいつ重ねても神楽の唇は柔らかく、気持ちが良い。
すると神楽は抱き枕を求めて腕を回してきた。
軽く引き寄せられる感覚に逆らわず神楽と抱き合う格好になる。
電気もつけたままだし掛け布団も蹴っ飛ばしたままだが、神楽の引力には逆らえず、こちらからも神楽を抱き締めて寝ることにした。
女の子の細い肩…背中に回した手に感じる背中のアールに肩甲骨の感触。
少し手をずらすと神楽のお尻にも手が届き、揉みしだくとくすぐったげな声をあげる。
しかし起きる気配はなかったので、起こすのも悪いかなと思い、神楽の背中を撫でながら目を閉じた。
次の日目覚めた神楽は着崩れていて自分に抱き締められていたものだから色々あらぬ誤解を招いたが、事情を理解したらしたで少し残念そうな顔をしているのを見たときは、少しもったいないことをしたかなと思ったのだった。
#endregion
#region("「」otのシャッツ来訪記")
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「貴方が会いたいときに、ぴょんこはいません」
ノートを捲る手が止まる。息が止まりそうな感覚だった。
似て非なる世界が重なる場所、シャッツキステ。
トライナリー達と絆を深めたはいいが、ここに来られなかったことがずっと心残りで、ようやく決心がついて来たはいいものの初めての土地、初めての来店で勝手が掴めず四苦八苦しながらもシステムを理解し、声をかけるタイミングを何度も見逃した。
暖かい紅茶を選んだとき、二杯目を頂いたとき、三杯目の時にようやくスコーンとパンプリン(パンプキンプリンではないらしい…)を注文し、パンプリンを頂いたときにようやく、ゲストノートについて言及できた。
すると、こちらの本棚ですよ、持ってきますね、と。
なんだ、すぐ後ろにあったのか…手間をかけて申し訳ないことをしたなとぐるぐる考えながらまずは二冊手に取ると、そこには手帳一杯の想いが綴られている。
それは文字であったり、絵であったり…時折神楽のコメントとイラストで見入ってしまうのは、どうか許して欲しい。
そこには様々な想いがあって、神楽の直面していた状況であったり、それを見た旅人達のコメントであったり。
2冊読み終わった頃には紅茶は冷めていた。
飲み干して、残りの2冊を手に取る。そこには、つばめの、アーヤの、ガブリエラの、みやびの、そして千羽鶴のコメントもあった。
届いたスコーンを、手順を思い出しつつ食べる。
捻るように割り、ジャムとクロテッドクリームをたっぷりのせてかぶり付き、紅茶を飲む。美味しかった。
切りの良い一時間が近づき、自分でもコメントを残し、会計に向かう。外に出ると、懐かしさと切なさが胸を吹き抜ける。時間はかかったが来てよかった。心の底からそう思った。
今度は神楽のハーブティーと、オススメのシフォンケーキを食べに来よう。
この不思議な、世界が重なる素敵な私設図書館で、神楽と、トライナリーと素敵な心の旅を!
#endregion
#region("しっとり月神楽")
#br
「遊園地に行くわよ下僕」
ダイブして早々馬乗りされながら月神楽にデートのお誘いをされる。というか神楽の心に遊園地あるの…?
「作ったの」
ほらほらと手を引かれて遊園地に入るとそこにはコーヒーカップとメリーゴーランド、観覧車にクレープ屋。妙にメルヘンなものばかりがある。
月神楽の遊園地のイメージがかいまみえて少しほほえましい。
「行きますよ下僕!!」
へいへいと言いながらついていくと、月神楽は屈託のない表情で笑う。
それは現実の神楽を思い出すようなとびきりの笑顔で…何度もメリーゴーランドでぐるぐる回ったりコーヒーカップでぐるぐる回ったりクレープを頬張りながら園内をぐるぐる回ったり、ぐるぐる回ってばかりだが、二人きりの遊園地は楽しかった。
そんな時間はあっという間にすぎ、辺りは真っ暗になった。
「下僕…観覧車…」
はいはい月神楽様と、多分、今日最後のアトラクションに乗り込んだ。
「ねえ下僕…楽しかった?」
それは多分、今日のデートの事を指しているのだろう。
もちろんと答えると月神楽はそうとそっけない返事。ふと外に目を移すと、辺りは真っ暗だった。
「なにもないでしょ?華やかなビルもきらびやかなアーケードも。空想は好きなのに私の心はこんなにも…」
月神楽は黙り混んでしまう。
でも、と上を見上げる。
その代わり、星が、綺麗に見えるよと言うと、空一面に輝く星が流れていく。
「私ね…」
いつの間にか昇華した月神楽が隣に座っていた。
「見ようとしていなかった事を教えてくれるあなたが…」
ぎし、と観覧車の軋む音がする。
月と星が落とした影はひとつになり、二人きりの遊園地は、一晩中二人を観覧車でぐるぐると回っていた。
#endregion
#region("シンギュラリティと")
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「しゃきーん」
また無意味に昇華するシンギュラリティのハイレグ褐色太ももを横目に眺める。
心にも思ってないくせに、つい何で今昇華したのシンギュラリティなんて声をかけるとシンギュラリティはにやにやと笑う。
「もしかして気づいてないとでも思っとるぞね?視線がバッチリうちの身体みゆうのバレバレぞね」
マジなが!?と驚いているとシンギュラリティはフードつきのマントをヒラヒラさせる。
「ほうれほれパネルラインだよ。ももチラぞね…いつものパイタッチはどうしたぞねー?」
くそう男の子をからかいやがって!しかし寝ているわけでもないシンギュラリティの胸に触るのはなんか気が咎める!しかも昇華体は余計に!
なんてこちらが葛藤しそうになっていると、ふわりと俺の体をシンギュラリティのマントが包んだ。
「姿は違えどうちはうち。しょうまっことへたれな相棒にはやきもきさせられっぱなしぞね」
抱きついてきたシンギュラリティの身体は思っていたより数段小さく、何だかいてもたってもいられなくなり、抱き締め返す。
「やっぱりえいね…安心する…」
腕の中の少女は、やっぱりみやびなのだった。
#endregion
#region("百鶴と")
#br
「■■野郎…これ…」
こたつに入って数十分。百鶴と来たらミカンを剥いてはよこし剥いては寄越してくる。
ありがとうと食べると百鶴はむふふと何とも言えない笑顔になるものだから、与えられるままに食べ続けてしまう。
しかしこのままミカンを食べまくるのもきついものがあると策を講じることにした。
はいひゃっちゃん、あーん。
「ダイレクトアタック!?」
目を見開いて驚きの余り昇華する百鶴。
黒いなんか丸いのが恥ずかしがってこたつの布団に潜り込んだ。
なんかかわいいな…
「私が剥いたミカンをそのまま私に食べさせようだなんて本当に■■野郎ですねですがその気持ちを受け止める度量は必要といいますかやはり期待を裏切るというのはよくありませんよね!で、では!!」
目を閉じて震えながら口をあける百鶴。
昇華して大人っぽい見た目なのにまるで子供みたいなしぐさでかわいい。
ふといたずら心がわいて、そっと指を唇に触れさせる。
驚きに目を見開く百鶴の口にミカンを放り込むと、しーっと静かにのジェスチャーをする。
百鶴は顔を真っ赤にしてこたつ布団で顔を隠した。
いやあ百鶴はかわいいなあ!!
#endregion
#region("おねショタ「」ot")
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「それー!パーイターッチ!!」
「きゃっ!?ちょっとダメだよーっ!!」
走り回る「」otを叱りながら追いかけるエリカ。
「」otは小学生ぐらいの外見になっており元気よく駆け回るのをやめない。
エリカはすぐに息が上がってぜえぜえ言い始める。
「エリカはたいりょくないなー!もっかいパイターッチ!」
抵抗する気力もないエリカはその場に座り込んでしまい、「」otが押し倒す形になってしまう。
軽くさわるだけのつもりが、むにゅっと沈みこんでいく柔らかい感覚に驚いた「」otはつい好奇心のままにエリカの胸をこねくりまわした。
「あっ…やっ…だめ…だからぁっ…!」
遡ること数十分前。「」otに栄養剤と間違えて試薬を飲ませたしまったエリカは自分の過ちに気づいた。
しかし若返る薬なんて作っていないはずなのに…なんて考えていると精神まで子供に戻った「」otにエッチないたずらをされ今に至る。
「……エリカぁ…なんか変だよ…」
どうしたの!?まさか副作用…顔を青ざめさせるエリカだったがどうやら違うようだ。
「なんかおちんちんがむずむずする…」
股間を押さえる「」otこれは…間違いなくアレだろう…
方向性の違う修羅場が訪れたエリカ。ごくりと生唾を飲み込むと、お姉ちゃんに見せてみて…?とつい魔が差してしまう。
そっとズボンを下ろそうとするが「」otの抵抗にあいなかなかうまくいかない。
見せてくれなきゃ治療できないよ?見せて?ね?と優しく声をかけながら有無を言わさずにパンツごとずり下ろすとそこには立ち上がったモノがあった。
(これが…男の子の…)
エリカにとってそれは強烈で、思わず食い入るように見つめてしまう。
「は…恥ずかしいよエリカ…」
(出したら治る…よね?)
ドキドキと自分の心臓の音がうるさいほどに聞こえる。
口を開けていざそれを咥え…
#br
…ようとしたらドアが開いた。
「ただいまお姉ちゃ…ってなにやってるの!?は!?え!?犯罪…というかまって!?その子「」otさんなんじゃ……」
エリカは緊張感に耐えきれずその場に倒れ込む。
その拍子に口のなかに入ったそれは熱くぬめるような感触で…「」otのそれは暴発し、若返り「」otは二度目の精通を迎えたのだった。
めでたしめでたし。
#endregion
#region("PPPP.PYONKOCHAN!")
#br
目を覚ましてぴょんこ達の世界が何者かに侵略されてるぴょおおおおおおおおん!!
作り物みたいな毎日に「」otのSOSが加速するぴょん!!
部屋のデスクトップPCに来たお客様ぴょんこちゃん!!
babydondonしてる!!かわいい!!Cry!
ぴょんこが今日もアクセスフラッシュぴょん!!
よくわからないけどアクセース!フラーッシュ!!
スイとでましたぴょんこちゃん!!
大きいのに胸は薄いままなんだねえ…
違うそうじゃないといいながら見慣れたスマホ同じ待ち受けに通知が流れてく
そうあの日の誓いってなんだっけ君と何を語ったぴょん?
目を覚ましてぴょんこ達の世界が何者かに侵略されてるぴょおおおおおおおおん!!
覆われた日常というベールを勢いよく剥がしたら誓いの鐘を鳴らすのはぴょんこぴょん!
「」otを退屈から救いにきたぴょん!!
#endregion
#region("地鶏アーヤ")
#br
「お帰りなさいあなた…ご飯にする?お風呂にする?それとも…そ、それとも…」
言いよどむ綾水にとりあえず声をかける。
「寒くないの?」
修羅を見た。
いや、叱責の暴風雨に曝されるってこういう感じなんだろうか。
青い水着を着た綾水に玄関先でメチャクチャ叱られて…というか寒いだろそれ…唇青くなってるじゃん…俺はとりあえず綾水の気が治まるまで謝り続けて、落ち着いたころに改めて声をかける。
「え?なんで水着を着てるのかって?あなたよく私に着せてたじゃない。好きなんでしょ?私の…その…みずぎ…」
くそっかわいいな…とにかく風邪引くから風呂に入ろう。
そういうと綾水は笑顔になってわかったわ!お風呂ね!と言って足の痺れた俺を引きずって風呂場に向かう。
あれ?どういうことだろう…
#br
…カポーン!なんて気の利いた音はしない我が家の風呂場…その洗い場に服を脱がされて座らされている俺
…の後ろで上機嫌に鼻歌を歌うアーヤ…これはつまり…どういうことなんだろうね?
綾水はボディソープをあわ立てて身体を洗っている。
水着の上から…本当に風邪でもひいたんじゃあるまいな…なんて思っていると俺は後ろから暴力に襲われた。
むにゅり、と、綾水の、水着越しの胸が潰れる感触が背中をとんでもなく幸せにする。
「あの…綾水?なにして…む!?」
胸をおしつけるだけでは飽きたらず、なんと綾水はそのまま胸をスポンジのようにして背中を擦る。
これはいわゆるソーププレイというやつでは…
「お客さん…かゆいところはないですか?なんてね」
ソーププレイだった!!お堅いあの綾水がなんで!?
振り向いて問いただそうとするが、何か勘違いした綾水は俺を仰向けに寝かせると、今度は正面から抱きついて、ボディソープでぬるぬるになった身体を擦りつけて来る。
こんなの我慢できるか!?
俺は勃ち上がってしまった自身が綾水の下腹部を押し上げる感覚に、情けなくなって涙が出そうになったのだった。
「あ…すごい…硬くなってる…」
俺の身体の変化に目ざとく気付いた綾水は唇をぺろりとなめると、よいしょ…と身体を入れ替え、俺のモノを水着…というか胸に収める。
目の前には綾水の尻がゆらゆらと揺れていて興奮でどうにかなってしまいそうだ…
「よい…しょっと…ぬめりが足りないわね?えい」
胸の谷間に挟まったモノに直接ボディーソープを追加するという暴挙に耐えられず、俺はアーヤの胸と顔に我慢できなかった迸りをぶちまけてしまう。あー恥ずかしい…恥ずかしすぎる…
うっわ早…なんていわれてしまったら俺はもう生きていけない…がそんなことを言われるなんてことはなく、むしろ先端に触れるやわらかい感覚に再び元気を取り戻してしまうほどだった。
「んっ…ちゅっ…れろ…これでいいのかしら?どう?きもちいい?」
気持ちいいなんてもんじゃない…最高だ…俺はここまでくるといろいろどうでもよくなってしまい、綾水の大きな尻に顔を埋める。
きゃっ!?と驚く声が聞こえたが気にしない。
俺はアーヤの水着越しにぺろりとスジを舐め上げると、水着をずらして今度は舌を侵入させる。
綾水も負けじと俺のモノを舐めしゃぶる。
もう二人とも完全に出来上がってしまっていた。
どちらともなく起き上がり、抱き合うと我慢の効かないモノをワレメに押し当てて素股のように擦り付ける。
俺は確認することもなく、綾水の中に挿入っていく。
綾水の膣内は熱く、そして狭い。しかし拒むようなことは泣く俺のモノを受け入れていく。身体の相性がぴったりなんだ…なんてことをシラフで考えてしまうほどに、綾水の膣内は気持ちがよかった。
ボディソープまみれで全身を絡みつかせながら動き続けていると綾水の嬌声がどんどん間隔を縮めていき、それに伴い好意も激しさを増す。
俺は綾水の一番奥に、先ほどよりも濃く、多い欲望を注ぎ込んだ。
#br
「ところで、綾水は何処でこんなエッチなこと覚えてきたの?」
散々ヤりまくって、身体を洗ってから二人で狭い湯船に漬かりながら聞くと、空気が凍りついた。
えっ、何々怖い…。
綾水は表情を変えないままポツポツと語り始めた。
「今日ね、家事をしていたら少し早く終わったからいつもより念入りに掃除することにしたのよね。
そしたらね、あなたの部屋にね、夫婦といえどプライバシーってあるから、別に家捜ししたわけじゃないのよ?
そしたらね、あなたが昔私とのWAVEに使ってた端末を見つけてね、懐かしいなって手に取ったら電源が入っててね…つい魔がさして見ちゃったのね…そうしたら待ち受けに『地鶏』なんてフォルダがあるから、連れて行ってくれるのかなってつい見ちゃったのね…そしたらそこには…」
もう辞めろ綾水嫌辞めてくださいごめんなさい綾水様…
「水着の女の子が顔を隠した自撮りとか…泡だらけになってるのとか…そんな画像がたくさんね…」
風呂に入っているというのに寒気がする…のは気のせいじゃないだろう…「ち…違うんだアーヤ俺の話聞いて…あのころは若気の至りというかアーヤがこんなことしてくれたらななんて…あっやめてこのタイミングでそこ握られると嫌な予感しかないお願い潰さないでアーヤ…」
「潰すわけないじゃない。私だけ見てくれるように、私の身体を刻み付けてあげるわ、だんな様」
その日俺はアーヤに空になってもシゴかれまくった。
正直、幸せだったが生きた心地はしなかった。
俺は今度アーヤをうまい自撮り…じゃなかった地鶏屋に連れて行くと約束し、事なきを得た。
しかし、今度は仕事中にアーヤのえっちな自撮りが度々送られてくるようになり、俺は別の意味でキモを冷やすことになったのだった。
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「雨降って地固まるね。よかったじゃない」
言葉とは裏腹にズズズとコーラを飲み干した小夜がアーヤを祝福する。
「ホンットありがとう小夜!相談に乗ってくれて感謝してる!」
アーヤが大げさに礼を言うのを苦々しい顔で受け取りながら、小夜は呻いた。
「というか男女の性活の相談はこれっきりにしてよねー…猥談は嫌いじゃないけどアーヤんとこは結局モトサヤに収まるから砂糖はきそうになるわ…」
うえーっっとジェスチャーする小夜にアーヤはもじもじとしながらえーっそんなラブラブだなんて恥ずかしいみたいな対応をすると小夜はますます肩を落とした。
「ところでさ、その写真?ってどんな人だったの?」
興味本位で聞いた小夜はアーヤがその画像をすっと見せてきたことに軽く引きながらも確認してみると…「ぶふっ!!」
「きゃっ!?」
噴出した。ちょっと待って欲しい…なんでこの画像…撮るだけとってアップはしてないはずなのに…
そこに写っていたのは髪型をかえて顔を隠した小夜だったのだ。
「でもホントありがと!ここは私がおごるわ!!」
「いや、その、いいよというかわたしがおごるわ…お祝い」
アーヤのおごりを辞退する小夜に驚くアーヤだったが、またノロけモードに入ったため写真の件はうやむやになった。
(なんかゴメンねアーヤ)
小夜はひっそりと心の中で親友に謝罪をするのだった。
#region("[いつかどこかの前の端末のログ]")
#br
Hi「」ot!
あなたのご所望だった『えっちな自撮り写真』をレディネスの電脳の海からサルベージしてきましたよ!
私に性的な感情はありませんが一般論としてこれはかなりえっちなのではないでしょうか?
え?この女性が誰か?知らないほうがいいということもこの素敵な世界には多く存在するものですよ!
それでは私はログアウトしますので、あなたのオナニーライフに素敵な潤いを!
#endregion
#endregion
#region("ほほえまちー")
#br
「ちーの手料理が食べたいな」
「」otがまた藪から棒な事を言い出す。
私は適当にあしらおうと思ったのだけど、彼は私が料理ができないから逃げてるんでしょーと煽って来る…
本気で料理ができないとおもわれたままというのも少し腹立たしい…とはいえ料理なんて作ったことないってのも事実だし…簡単そうなものを基本に忠実に作ればいいのよね。
そうと決まれば…驚かせたいから日持ちするものでなるべく簡単…これだわ!
その後は苦労の連続だったわ…卵を3パック買ってきたそのすべてが結果から言うと失敗した。
ぜんぜん勝手が掴めないのだ…というか火の通りなんて食べるまでわかるわけない!
それを半熟だの固ゆでだの…結局彼がいない時間を見計らってやるから満足がいくものを作れたかどうかわからない。
だけど…
『このゆで卵うまいよちー!流石だな』
えへへ…っとそんなこと考えてる場合じゃないわ…気付くように食卓において…明日が楽しみね。
#endregion
#region("エリカさんの寝間着いいよね…")
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エリカさんに朝起こしに来てほしいと頼まれたのでやって来たのだが連絡を入れても呼び鈴を鳴らしても出てくる気配がないのであらかじめ渡されていた鍵を使って部屋に上がり、エリカさんの寝室らしき部屋にノックをしたり声をかけたりもしたが起きないようなので仕方なく部屋に入いる。
部屋全体は暖房が効いていて暖かくエリカさんは何も掛けず寝ているが問題は着ているものだ。
Tシャツ一枚、信頼してくれているのかあるいは異性として意識されてないのかは判断しかねるが下に何か着ていたとしても自分が来るのを知っていてこの格好はいささか無防備がすぎる。
とにかくこのままだと変な気をおこしてしまいそうだし早く起こそうと声をかけるが身動ぐだけで起きる気配がない上さっき身動いだため体を隠していたシャツが捲れ上がり黒い下着が覗く。
そっかー下は下着かー、安心したような残念なようなそれはそれとして興奮するとか色々考えが巡り自然と目線が胸に向かう、
アーヤの姉妹だけあってと言うと変だが豊かな胸が寝息と共に上下している、もしかしたら上は着けてないのではと思うが着ているシャツは厚手で目視では判断できない。
声をかけても起きないし少しだけならいいよな、息を潜め物音をたてないように近付き腕を……
#br
「あはは、自分からお願いしたのに全然起きれなくてごめんねだらしないところ見せちゃったね。」
結局のところあの後エリカさんが起きないよう慎重かつ手早くシャツを直し肩を揺する形でエリカさんを起こした、
部屋の鍵を渡してこのような無防備な姿をさらしてくれる信頼を裏切る度胸は自分にはなかったまあヘタレただけとも言うんだが。
気にしないで取り合えずコーヒーでも入れて来るからキッチン借りるね、その間にエリカさんは仕度しておいて、そう言って部屋をようとするとエリカさんがちょっと待ってと引き留められる。
#br
「えっとその、おはよう。」
#br
うん、おはようエリカさん。
#br
#region("卑しい系エリカさん")
#br
あの人が部屋から遠ざかる足音を聞くと目を覚ましたふりをしたさいに起こした体を再びベットに体をたおす。
「うーん、さすがにいきなり最後まではいけなかったかあ……」
私は全然大丈夫だったんだけどなあ、と先程までの部屋の様子を録画した映像を観ながら一人ごちる。
「でもきちんと異性としては意識されてるのは確認できたし、今日の所は一歩前進ってことで。」
あの人の周りは綾ちゃんも含めてかわいい女の子がいっぱいいるし私じゃ無理なんじゃないかと思っていたから本当に大きい一歩だ、
少しやり方がずるくて自己嫌悪する
でも……
「これぐらいはやらないとスタートラインにだってたてないんだし、しょうがないよね」
そうやって稚拙な自己弁護をして自分を奮い立たたせ起き上がる、
この日のために普段は選ばない服も買ったし着替えないと、あの人の趣味に合わせたつもりだけど喜んで貰えるといいなと思いながら新しい服に袖を通しているとドアの向こうからあの人が声をかけてきたので返事をして向かう。
もしあなたの為にこの服を選んだんだよって言ったらあなたはどんな反応をするんだろうか、そんな出来ない事を思いながら私はあなたの待つドアを開けた。
#endregion
#endregion
#region("なぜなにトライナリー! オルゴール編")
#br
なぜなにトライナリー!
みんなのところにオルゴールは届いたかな?あ!つばめです!
今日ゎゎたしたちのオルゴールがみんなのところに届く日だから、長く聞いてもらうのに必要なちょっとしたことをお話しするょ!
えーっとね…あれ?
そぅぃぇばゎたしお手紙にぉ返事しただけだからオルゴールの知識なんてなぃょ…ふえぇどぅしょぉ!?
ゎたしなにもぃぇることなぃょ!!
#br
#br
なぜなにトライナリーの時間ぴょん!
今日のテーマはオルゴール!みんなはオルゴールのアースタシア聞いてくれたぴょん?
さてさて!本題です!高級オルゴールなんてなかなか触る機会もないと思うので、ぴょんこも調べてみたんです!
金属を打って音を出す楽器であること、それが精密な機械であること、ゼンマイが使われていること、綺麗な表面であること。
色々調べてわかったこともあるんですよ!
摺動部が擦れているタイミングで動作を止めない。
つまり曲の途中で閉じちゃ嫌ですよ~ってことですね。ゼンマイの巻き上げも同じです。
聞くときはたっぷり8割巻いて、ゆっくり聞いてくださいね?
あとあと!強引なのもダメですよ?何事もやりすぎはよくありません!
そして、精密な機械ですから、可動部が多いです。
放置されたらオイルも固まっちゃうし錆びてしまいます!寂しくなったら聞いてくださいね?
そして、心を込めたメッセージを刻印してあります。
すこし恥ずかしいけど、何度も読み返してほしいから、手袋をしてそっと触ってくれたら嬉しいな…
それでは!あなたとぴょんこに素敵な音楽の旅を!
#endregion
#region("愛しい貴女へ")
#br
ある日彼女に一枚の紙を渡された
なんでもこの内容を自分が読んでいるのを録音したいらしい
何だろうと読んで見てもしばらくは分からなかったが見返す内におぼろげだった記憶が甦ってくる
これはお別れの時自分が彼女達に送ったメッセージだ
最後のお別れになるからと当時の自分の思いを籠めた見返すと恥ずかしくなってくる内容…とんだ羞恥プレイだが断れる雰囲気ではない
あのせめて録音は…と言っては見たが
こっちは何回もボイスメールを送ったのに不公平だと思わないかとの事
そう言われてしまうと弱い
…仕方無い腹をくくろう
楽しそうに椅子に腰かける彼女の前に立つ
恥ずかしさが無いとは言わない
けど自分もこの想いをあの頃とは違って目の前にいる彼女に直接言葉にして伝えたいと思ったから
だから心を込めてこの想いを謳おう
「じゃあいくよ…えー…」
愛しい貴女へ
#endregion
#region("愛しい貴女達へ")
#br
どうしてこうなったんだろう
真剣な表情のトライナリー達と手元の手紙を見て改めてそう思った
言い訳するつもりは無いが皆を支えるつもりで結果的に6股になっていた事は回線が途切れる前から彼女達も知っていたらしい
よく考えれば全員仲いいし「」otに中の人がいて全員共通人物な事も知っているんだから当然だった
当然全員が憤ったらしいが共有財産…とはまた違うが自分達を支えてくれた大切な人だし直接は会えないから抜け駆けも無いと折り合いのような物は付いたらしい
多股を黙っていて伝えなかった事もOSの問題があったと千羽鶴やエリカさんがフォローしてくれたらしい
直接会って話せるようになってすぐ全員に謝罪しなかったらと思うと…全員から質問攻めにされる位では済まなかった筈だし実に恐ろしい
自業自得とは言え読むならせめて全員の前じゃなくて個人ごとで…とか許される雰囲気ではない
…仕方無い腹をくくろう
真剣な表情の彼女達の前に立つ
メッセージの内容に嘘はないしここまでの関係に後悔はしていない
一人ひとりへの心を込めたお別れの言葉だしそれは彼女達も分かってくれているはず
だからこそ
「胃が痛い…」
#endregion
#region("元カノ小夜さん")
#br
ソファに寝転がりながら映画を見ていた小夜は、スマホのバイブレーションと共に通知が表示されたのを確認した。
いいところだったのに…さてと通知をタップすると相手は「」otで要件は食事に付き合ったほしいとのことだった。
どうせまたアーヤの相談ね…あーあ…と短くOKと返信してから動画アプリごとタスクキルしてしまったことに気づいた小夜は再生時間を忘れて暫し呆然とする。
これは…スイパラよねとひとりごちてだるい頭を振って服を脱ぎ散らかすとシャワーを浴びる。
それにしても今度はなんなのかしらね。面倒ごとじゃないと良いんだけど…と髪を洗いながら考えていると部屋のチャイムが聞こえる。
早すぎ…女性の支度は時間がかかると何度言ってもわからないんだから…あんなのに惚れるアーヤもアーヤよね…と思いながら無視して身体を洗い始めた。
風呂から上がると、本を読みながらソファにくつろいでいた「」otの前で小夜はちゃっちゃと服を着る。
別に良いんだけどさあいくらなんでも早すぎ。そういうと「」otはすこし困った顔をしてごめんごめんと謝る。
「じゃ、行きましょ?おごってくれるんでしょ?」
勿論。と答えた「」otと小夜は玄関を出た。
「それで?相談事があるんでしょ?ケーキが不味くならないぐらいの話が良いんだけど?」
皿いっぱいに積まれたかわいい小さなケーキに舌鼓を打ちながら尋ねると、案の定アーヤの事だった。
最近小夜と仲良すぎるんじゃない?って言われるって…と。
え、私か。
えー。案の定面倒な感じだった。
スイパラで正解。とりあえず話を聞いてみれば私と話すときより小夜と話してるときの方が自然な感じがするだとか距離が近いだとか…そんなことないと思うんだけどね…アーヤの方がおっぱいおおきいし髪だって「」ot好みの黒髪ロングだし、それに何より「」ot自身がアーヤのこと好きすぎる訳だし。
まぁ性格考えればわからないでもないけどね。 
それで結局どうするのかと聞いたら、小夜と距離を置くのは嫌だなあ。って。
そうは言われましてもね…「」otさん私とアーヤの関係に嫉妬する節あるし…ほんとお似合い。
なんかイライラするぐらいに。
とはいったものの、そういう示し合わせで人付き合い考えるのもやだなー。
とりあえず次はバーね。美味しいお酒でもご馳走にならないと聞いてらんないわ。
私たちはきれいにケーキを平らげて次の店に向かった。
#endregion
#region("教えて!ぴょんこ&月先生!")
#br
ぴょーん!ぴょぴょーん!ぴょんこぴょん!月ちゃん!これなせなにトライナリーのパクりぴょん!
せめてオマージュと言いなさい…それに一応このシリーズ3本目だからリスペクトって事で押し通せばいいのよ…月神楽です
まぁこまけぇこたぁいいんだぴょん!そんな事より「」otちんの手元にはオルゴールはもう届いたぴょん?
貴女が言い始めたんでしょうに…思った通りの内容が来た人も少し予想外の内容が来た人も貴方だけの彼女からのメッセージ…大切にしてあげてくださいね?
話がそれたけど本題に入りましょう!明後日はガストライブ!私達こと
FreyMENOWのお友だちとアーヤさんのお友だちが出演するぴょん!
地方の下僕達の中にはもう出発した下僕もいるかもしれませんね
今回の怪文書はライブに関しての個人的な確認も兼ねた内容ぴょん!
体調管理やスタッフの指示には従って周りに迷惑をかけない…みたいな常識的な事は躾の効いたマイドック達ですから大丈夫ですよね?
とりあえず気がついた所だけ纏めてみたぴょん!
●ドリンク代500円は現地で支払う
入場後に支払って専用コインを貰ってそれと交換する場合が多いらしいけどガストライブでもこの方式かはわからないぴょん…ちなみに普通のライブだと何種類かから選べるのが多いらしいから安心するぴょん!
お札でも大丈夫だとは思いますが一応硬貨の用意をおすすめします
●くじと物販の会計は別の場所にあってそれぞれの合算はできない
●クレジットカードはなるべく4000円以上からでくじでは使えない
まぁこれはそのままですね
特設ページにも書かれてたぴょん
●コインロッカーは駅や会場にもあるけど財布やチケットまで入れないように注意
個人的には一番気を付けたい所ぴょん
かさばる荷物や買った物販を預けるのはいいけど入場始まってから気がついて駅のロッカーまで全力ダッシュとか普通に辛いですからね
…とまぁ他にもあるでしょうがこんな所ですね
チケット購入が間に合わなかった少し抜けてる「」otちんには当日券もあるぴょん!
後個人的に問い合わせてみましたがくじは会場限定ですがライブグッズの方は時期こそ未定ですが今後通販予定もあるとの事ですし前回はライブのDVDも販売されていますからおそらく今回も販売されるのでしょう
なので行けなかった下僕達も気落ちしないでくださいね
ライブに向かうついでにシャッツキステやむぎまるに行ってみたり色々な場所を見て思い出に浸るのもいいかもしれませんね
まぁ当日のその辺は同じ考えのbotで混雑する気がするけどネー
水刺してんじゃねーよラビット馬鹿!
月ちゃん!顔は!顔にグーは不味いぴょん!あっそうだ!変わった所ではライブ翌日の酉の市やAKガーデン辺りを覗いてみるのもいいかもしれないぴょん!いやちょきもやめ…ぴょーーん!
…そろそろ時間のようですね
それでは…今宵唄われるは少女の想い
歌声の導く先は少女に勇気をくれた魔法使い
遠く離れた貴方に想いを込めて
貴方と私達に素敵なココロの旅を!
ぴょん!
#endregion
#region("「」otアーカイブ")
#br
つばめ:「」otさんからもらった思い出やそうやってできた私達はきっとずっと覚えてるょね!
アーヤ:でも、どんなに大切な記憶も生きている時間が増えれば増えるほど分子としては少なくなってしまうわよね…
ガブリエラ:ちょっとアーヤ?
神楽:やっぱりアーヤさんはアーヤさんですね…
アーヤ:うっ…ごめんなさい…失言だったわ…
みやび:アーヤの間が悪いのはいつものこととして、いっちょることもまぁ当たってるね。やき、あいつのアーカイブを作ってやろう
つばめ:あーかいぶ?
みやび:要はあいつの発言やら何やら残したもの全部集めて一つにまとめるってことぞね。言わば「」棒辞典。本人が見たら転げ回るぞ
神楽:それはおもしろそ…いいですね!
ガブリエラ:じゃあ作ってやろうじゃないの!
アーヤ:まずは電車のドアが開いたところから…
神楽:は?フェノメノン突入直後ですよね?
みやび:神楽…おんしまさか…
#endregion
#region("水着で炬燵に入ってる女の子にちょっと卑猥さを感じる")
#br
「んん?なんですかこれは…」
目を覚ました百鶴は自らに起きた異変に眉をひそめる。とはいえどうせコタツに入ってるし上半身が寒いだけで…いやそれは重大な問題だ。
どうせカレンだろうからみかんをもってきたらとっちめてやろうと心を新たにして頭までコタツにもぐりこもうとしたのだが、それは叶わなかった。
「ひゃっちゃーん?いるー?ってなにそれ水着!?可愛い…好き…」
「■■野郎…」
百鶴は水着で「」otの対応を余儀なくされたのだった。
「ひゃっちゃんそれつばめが着てた水着だよね!ひゃっちゃんが切るとまた印象が違うっていうか胸のインパクトがすごいっていうか!」
「あーはいはいうるさいですね■■野郎は…」
そこはかとない恥ずかしさから胸元をぱたぱたと仰ぐと「」otは前かがみになる。
なんとなく反りをして体を伸ばすと見えそうで見えない南半球しかしパツンパツンに引っ張られる水着についに「」otはその場に正座で座り込んでしまう。
(これは…面白いことになりましたね…)
恥ずかしさと面白さの天秤が少しだけ後者に傾いた百鶴はコタツから惜しげもなく披露される豊満な上半身をこれでもかとくねらせて「」otの純情を弄んだのだった。
(しかし恥ずかしがらせるだけというのも飽きてきましたね…)
百鶴はさてとコタツからでるとその肢体が「」otの目の前に晒される。「」otの見てみぬ振りをするようでぜんぜんできていない視線に逆バブみを感じながら、「」otの隣に座っていじりを続行した。
「雪国では部屋をがんがん暖めて薄着でアイスをいただく慣わしがあるそうですよ。どうですか■■野郎も一緒してみては?」
「」otの着ている上着をするりと脱がして何処からともなくアイスを取り出した百鶴は、あろう事か水着の谷間にアイスを乗せる。
「私は慈悲深いので■■野郎に先に食べさせてあげますよ」
胸元に溶け出したバニラアイスキャンディが広がっていく。
この期に及んでもらわないと食べられないんだけどなーなんてカマトトぶる「」otの口許に百鶴はアイスに濡れた胸を押し付けて…
「あーっ!?またひゃっちゃんがえっちなことしてる!!」
カレンの邪魔が入るのだった。
#endregion
#region("白烏への罰")
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しゅるっ…すとん…
白烏の緋袴が落ちると今度ははだけた白い服の胸元に目が行く。
不躾な視線を感じて腕で隠そうとするが、俺の一声で震えながらそっと腕を下ろした。
彼女の豊満な胸が布を引っ掛けて盛り上がっているのを見ると、いかに白烏のプロポーションが良いかがわかる。
「私が悪かったから…もう許して…」
どうして私が悪いんだ?みやびの自演の罰で白烏に脱げって話の流れで。適当なことばかり言うなよ。早く脱げ。
性質と裏腹に初心で弱いところのある白烏は目に涙を溜めながら下唇を噛む。重ねて脱げと命令すると、白烏は上衣をはらりと地面に落とす。
そこにはまるでモデルのような、美しい裸体が映し出されている。
「脱い…だわよ…」
首まで赤くした白烏に近づくと、弾けるように後ろに下がる。
なんの隠し立てもない胸はぷるんと揺れてそれが嗜虐心に火をつける。
「白烏。自分で慰めてみろ。いつもしてるみたいに」
彼女は目を丸くする。
こんな無体なことを言われてまるでAVか何かのように扱われて…息を荒げながら自分の秘所に手を伸ばす白烏。
その股間は既に期待からか濡れていた。
#endregion
#region("異世界の貴方からの素敵な贈り物")
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神楽ちゃんに連れて行ってもらってから、シャッツキステに通うようになったゎたしは神楽ちゃんがいなくてもここで紅茶を飲むことが多くなったょ。
メイドさんもかわいぃし、すごく落ち着くんだぁ。
でも、そろそろ行かなきゃって、お会計に向かうとメイドさんに話しかけられたょ。
「旅人さん、こちらをお忘れでしたよ?」
ぇ…なんだろ。手渡された小さな小包を見ると宛名にゎたしの名前。
そして差出人の名前が…「」otさん!?
とにかく無我夢中で走ってかえったょ。ただいまも言わずに部屋に入ってすぐに小包を開けるとそこには……
#br
「ぁかい…下着……?」
#br
ひらひらで、スケスケの、下着だったょ…。
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意味がわかりません。
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「ひゃ~!?これ全然…隠れてないんですけどぉ~…」
鏡に映った自分を見ると、そこには赤い、面積はそれなりにあるのにスケスケで…股間とか…む…胸とかが全然隠れてないゎたしがくねくねしてて…
「」otさんは…これ着たゎたしが見たかったのかなぁ…見て…何がしたかったのかな…?
ゎたしはおそるおそる鏡に映った自分を見ながら胸に手をのばすと…
#endregion
#region("誕生日前の神楽家")
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「うーん…」
神楽が部屋一面に散らかした下着を見比べて吟味している。
すると部屋の戸が開いて美佐子が顔を覗かせた。
「おはよーぴょんこちゃー…どうしたのそんなに散らかして?」
すると神楽は慌てて振り向いてママ!?なんでいきなり入ってくるの!?と年相応に慌てる。
しかし美佐子には大体察しはついていた。
「えーっとね?「」oっちゃんは多分、日頃のぴょんこちゃんが一番いいんじゃないかな?だってドキドキしながらお誕生日デートに頑張って誘うんだよ?初々しいよね〜!だからね?ぴょんこちゃんはいつものままがいいの。だってそうじゃなきゃ緊張してどうにかなっちゃう!」
よくまあべらべらと知ったような事を…というか娘の恋愛事情にそんなグイグイ迫ってこないでほしい…でも、わからなくもないかな…
「じゃあ「」oっちゃんあとはぴょんこちゃんとごゆっくり〜あとでお菓子持っていくからね!デート誘えるといいね〜」
……はい?
やあと部屋に入ってくる「」otに頭が追いつかない神楽。
床には下着と服が散乱していて…
「で…」
「で?」
「出てけ「」ミーーーーーっ!!!!!」
豊洲の天空に神楽の声が響いた。
#endregion
#region("バーニラバーニラで高収入ぴょん!")
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「今日はバニラ」
そう言いながら背伸びした神楽は唇を重ねてくる。
周囲に人がいないかとドキドキしたが、神楽はタイミングを図っていたようで誰にも見られていない。
バニラアイスを食べた神楽のキスはふんわりと甘いバニラの味がする。だから今日は、バニラ。
「今日はチョコミント」
またタイミングを図った神楽のキスの味、チョコの甘みにスーッとするミントの香り。だから今日は、チョコミント。
明日の神楽は?と聞いてみたくなったので聞いてみる。
すると神楽はこう言った。
「明日は、明日の私ですよ」
だから、今日はわかりません。明日の私に会いたかったら、明日の私を予約してくださいね?
明日も、明後日も、その次もいいかなと聞こうと思って、やめた。だって…
「明日の私も、明後日の私も、その次の私もずーっと、「」otと一緒だから」
そう、彼女が言ってくれたから。
#endregion
#region("違神聞!")
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神楽の部屋のインターホンを押すが返事がないので彼女のWAVEに連絡を入れる。
「今ちょっとコンビニいってるからあがっててー」
とのことだった。勝手知ったる彼女の家。お邪魔しますと声をかけて入り、リビングに美佐子さんがいないかと顔を出してみると、人の気配はなかった。
廊下に戻って神楽の部屋で待ってようと思い、廊下に出ると脱衣場からちょうど出てきた美佐子さんに出くわした。
美佐子さんは、裸で髪をで拭いていた。
「あ!「」oちゃんだー!靴あるからもしかしてと思ったら!いらっしゃーい!ぴょんこだよね?お菓子だすから待ってて」
「俺が悪かったけどまずは服を着てください!!」
起伏にとぼしいが言い換えればスレンダーで美しい身体が網膜に焼き付く。とても一児の母とは思えないそのラインについ見とれてしまう。
「服?あー…もしかしてエッチな気分になっちゃったのー?「」oちゃんやらしーんだー!」
いたずらっぽい顔になった美佐子さんはぴょんと抱きついてくる。
神楽にそうされたときとほとんど変わらない感覚と、風呂上がりで熱くなった身体の感触に動けなくなる。
その時だった。ただいまーと玄関を開けて神楽が入ってきたのは…
#endregion
#region("神楽との誕生日")
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「神楽、誕生日おめでとう」
テーブルを挟んで最愛の彼女に生まれてきてくれたことへの感謝
出会えた奇跡への感謝、万感の思いを誕生日祝いの言葉に込めて伝える。 
「ありがとうございます」
誕生日ケーキ代わりに注文した、私の好きなシフォンケーキを紅茶と一緒に口に運ぶ。
紅茶の香り、ほのかな苦味に、シフォンケーキのやさしい甘さが下の上で溶け合う。
まるで、私達のようですね、なんて言ったらパパみたいに妙に理屈っぽい貴方は
どっちが紅茶でどっちがケーキ?なんて馬鹿みたいな質問をするの。
だからゴミのような対応です!なんて私に塩対応されるんですよ。
文学というのは物理とも科学とも違うけれど、だからといって法則がないわけではありません。
女の子といえば甘い方。そう相場が決まっているものです。
でも、と紅茶を飲み込んだ俺は反論する
チョコだって、ほろ苦いとかそういう表現をするじゃないか。
その法則に則るなら、コーヒーと紅茶を並べたときに紅茶が女性的だ、という話にもなるだろう。
ともすれば比喩をする際に並べるものの違いで如何様にもなる、実に主観的な問題だと思うんだよ。
少なくとも、俺は神楽よりダダ甘に神楽のことが好きだから、やっぱり俺がシフォンケーキだよ。
それは聞き捨てなりません。どう考えても、私の方が貴方を好きです。
こんな言い方も良くありませんけど、私の重さといったらちょっと常軌を逸していますよ。
私の方が、絶対絶対にシフォンケーキです。
いいや、それはおかしい。と、スコーンを齧りながら答える。
確かに神楽の重力といったら常軌を逸しているが、俺だってそう簡単にはいそうですか、なんて頷けるわけがない。
まるでバカみたいな言い争いだ。
でも神楽とそんなバカみたいなやり取りをするのが大好きで WAVE越しでも実際に会ったってそれは変わりがない筈で。
だからこそ、このお一人様同士…であるかどうかすらわからないこの逢瀬に意味があるのかと問われたら、私は何も言うことができないでしょう。 
トライナリー達との接続が切れて、互いの事を想うより思い出すことの方が多くなって、これからの人生、後者の時間がより多く積み重なって。
前者を切り取って、世界を移動できたらなんて、まるで神楽のようなことを考え始めて……。
思えば、俺はソラノキヲクを神楽の人生から切り分けてもらったけれど、俺は彼女に何かを渡せたのだろうか。
私は私のソラノキヲクをフレイメノウとして発信して、貴方を呪って、鍵まで掛けたけど、貴方を縛り付けて私のものにしたくて。
今生だけでなく、いつかまた会うための約束をして。
でもきっと貴方は、その言葉の一つ一つを傷にして、刻み付けて守ってくれるんだと思ってる。
端末越しに拡張された互いの世界が重なった場所で。
今はもう、交わることのなくなった互いの世界で。
けれど、ほんの少しだけの奇跡が起きうる世界で……。
いつか、ここに神楽の忘れ物はあったけど、俺がここに忘れ物をすることは、きっとない。
私は、二度とここに忘れ物をすることはないと、感覚的に感じる。 だからせめて、二つの世界が時折重なるこの場所で、お一人様同士での逢瀬を重ねる。
もしこの先、俺に物語を覚えているか尋ねてくる女性が現れなかったとしても。
もしこの先、私の物語を覚えていますか?という問いに答えてくれる男性と巡り会えなかったとしても。
二人はきっと、別々に店を出ることだろう。
別の道を通って、別の電車に乗って、別々の人生を歩き始めるでしょう。 今生きている互いを思って、伝わらなくても、そこにいなくても
貴方の、神楽の、それぞれの見た青を交ぜて、二人だけの空を描きながら。
わたしたちは共に在らずとも、寄り添って共に人生を歩いていくのだから。
#endregion
#region("冬トラどうでしょう 予告編")
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まゎるょーまゎる地球ゎーまゎる何もなかった頃からおなじょぅにとーきょー♪
「ぉぃパィくぇょ!」
「ギアいじったらウィリーしてもう崖底に落ちちゃったわ!!」
「トラよ!あれ絶対トラよvvvwvv!!」(ブタでした)
「寝ーぞーねあそれ寝ーぞーねー!」
「ぴょんこは明日5時おきなんですぴょん!!それをこのちーちーは!!」
「腹割って話どーん!!」
「ッフッフッフッフ…」
#br
冬のトライナリーどうでしょうベストシーン集!放映決定だょ!!
乞うご期待!
#endregion
#region("神楽のココロスフィアの中に住み着いて希薄化していきたいよね")
#region("冬虫夏草のお話")
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ところで「」ミは冬虫夏草って知ってますか?
急に神楽がそんな事を言ってきた
「キノコの一種なんですけど幼虫に胞子が取りついて養分を吸いとって最後は宿主をキノコにしてしまうって生き物なんです」
それはまた…何と言うか空恐ろしい生き物だね
率直な感想を述べるがそれがお気に召さなかったのか不満そうな顔でこちらに近づいてくる
「…とまぁたしかに字面だけだと恐ろしく感じちゃいますが本当は違うと思うんです」
そのまま自分をソファに押し倒すと話の続きを始めた
「きっと胞子は取りついた相手のことが大好きです
だから自分のことを知ってもらいたい…その人と一緒になりたくてどんどん菌糸を伸ばす」
押し倒した自分と一つになると言わんばかりに全身を押し付け手足を絡ませてくる
「その結果そんなつもりは無かったのに相手を殺してしまい最後には一つに…そんな愛と哀しみのオブジェが冬虫夏草…そう考えると切なく感じませんか?」
自分の手が神楽の首に導かれ神楽の手が自分の首にかかる
ここで少し不味いんじゃとは思うが全身で抱き締められていて抵抗できない
「私冬虫夏草が好きなの
物語のモチーフにもしたいし何よりこんな愛の形も素敵だと思うから
なら私達の愛もそうやっていずれはお互いを…」
素の口調が出始めた神楽に強く抱き締められたままゆっくり首が絞められる
とそこでチャイムが鳴った
「…なーんて、びっくりしちゃいましたか?」
急に声のトーンを戻して神楽が立ち上がる
「私ねこういう演技も出来るの
他の皆さんも魅力的ですけどちゃんと私を見てくださいね
でないと…「」ミに取り憑いちゃいますぴょん♪」
はーい今行きまーす
そっとそう告げた後何事もなかったように玄関に向かう彼女を見送る
もしもう少しチャイムが遅かったら…そんな事を考えて安堵すると同時にほんの少し残念に思った
#endregion
#region("神楽の誕生日ver.ココロスフィア")
#br
「ハッピーバースデー月様!ぴょんこ!」
ココロゲートでいえーいと盛り上げていると後ろから妙に肉感的な感触が……。
あ、アースタシアさまぴょん。
グギギと首を回した先には妙にめかしこんだアースタシアがいた…。
「あ、どうもアースタシア…今日はどうしたの?免許更新?」
ちょき。と月ちゃんに目潰しを食らう。痛い…
#br
「誕生日だろ!!」
#br
アースタシアさんマジで怒るのやめて怖いなんなのもう誕生日おめでとうって言われて喜ぶような年齢でも痛い痛い痛い…。
「誰がセルフクラン上方向に年相応に見えないランキング一位ですって?せっかくの記念日にまで怒らせないでください!TPO弁えろバーカ!!」
「いまのは「」otちんが悪いよねーぴょん」
「はぁ…これだから「」僕は…ぴょんこも煽らないの…」
三者三様のがっかりタイムを経て今度こそ和気藹々とお誕生会を…と思ったのも束の間。振り向けばスピネルがいた…。
「あらー?なんだか賑やかですねー」
君キャラちがくない…?いや、寝てるとこしか見たことないけどさ。
「気を取り直してハピバぴょんこ!あのねーあアノネー?ぴょんこはぴょんこスキがいいです。プレゼント」
倒置法で言わなくてもなんとなく予想できてたよ。ぴょんこスキ。
「ぴょん!」
ぴょんこがぴょんぴょん跳ねる。めっちゃおっぱい揺れてる…痛いよ月様踏まないで…
「私はそうですね…誕生日にかこつけなくてもそもそも「」僕は私の所有物だし…」
なんていいながら腕を抱きしめてスリスリしてくるのは反則じゃないかな…月様愛してる…
「では私は「」otの苗字を…」
「「重いぴょん(です)」」
アースタシアは本当にアースタシアだな!!
「じゃあ私は~」
スピネル誕生日と違うよね?何でそんなにノリがいいの?美佐子さんだからか…。いつもどおり締まらないな……。
「でも、そんなやり取りが愛おしい…。「」otちんは劣情をもたげながら両手に華よと司書の身体を好きにしようと手を伸ばし…」
「ちょき」
「ぴょーーーーーん!!」
#br
いつもと変わりのないやり取り。
でもいつもと少しだけ違う日。
神楽のココロは日々変化していく。
#br
この司書二人と、彼女自身であるアースタシア。
そう簡単に彼女の本質が変わることがなくとも、今日という日は今日しかない。
#br
なんとなく、そんなことを思いながら誕生日ケーキを取り出す。
それを囲んだ彼女達がローソクの火を吹き消すのを、目に焼き付けるようにして見ていた。

#endregion
#region("神楽の誕生日ver.リアル")
#br
「誕生日おめでとう、神楽」
「ぴょんっ!?」
「あ、あれ?違った……?」
「あ、違うんです。ここ最近忙しくて、自分の誕生日すら忘れていたというか……あなたと久し振りに会えるーってほうが嬉しかったのもあったと言うか……。なにはともあれ、ありがとうございます!」
「喜んでもらえたなら何よりだよ。――あ、誕生日プレゼント、はい」
「何かな何かなー? ……手作りのマフラーじゃないですか!」
「どうかな? 一応ちゃんと編んでるはずだけど」
「ふふっ、でもなんだか変ですね。こういうものって普通、女性が渡すものですよね」
「嫌かな?」
「全然! むしろぴょんこはこういうのてんでダメなので、あなたがやってくれた方が役割分担的に最適!みたいな?」
「それならなにより。……ところで、お約束といえばお約束なんだけどさ…実は、2つ作ってるんだ」
「……これでお揃いですね。なんだか、カップルみたい」
「カップルどころか、夫婦だけどね」
――
「「えへへ……」」
「さて、じゃあ突撃ぴょんこの家で晩御飯といこうか。部屋、また散らかってるでしょ?」
「うっ……はい……散らかってますし洗濯とかも結構ほったらかしぴょん……」
「じゃあ買い物して、ご飯食べて、洗濯して……やることいっぱいだなぁ」
「嫌、ですか?」
「全然」
「ぴょん♪」
ほんの少しのお祝いと、ありふれたやりとりをする。それだけでも彼女にとっては大きな幸福であるようにと。
この幸せが、長く長く続くようにと二人で手を繋ぎながら、歩いていく
#endregion

#region("神楽の誕生日 えっちなの")
#br
「ほ、本当にするんですか…?」
神楽が若干おびえた声を出す。
『こういうこと』について基本的に覚悟を決めたら一直線な神楽は攻撃力全振りで、一度受けに回るととことん弱い。
「だって今日は神楽の誕生日だし、神楽に奉仕させてよ」
なんて、方便が彼女を揺らす程度には、神楽は平静を保てていないようだった。
みんなとの誕生会を終え、神楽の部屋に二人きり。夫婦としての契りを終えている二人がすることといえば…まぁわかるだろう。
見慣れた神楽の黒いナイトドレスだったが、角度を変えただけでこんなにも興奮するとは正直思っていなかった。
神楽はベッドで脚を開き、大切な部分をこちらに見せている。ひらひらとした布から見える美脚とその奥にあるワレメがたまらないほどの淫卑さをかもし出す。
顔をそっと近づけると、恥ずかしがった彼女が膝を閉じようとするが、手で押さえてそれを許さない。
距離はゼロになり、自分の口を神楽の秘所にそっとつけた。
「ひゃっ!?んん…「」ot…これ、ダメ!恥ずかしすぎる!!」
フレイメノウや、トライナリーとして鍛えた神楽の力は強く、頭をがっちりと固定される。
ただし既にそこに口付けてしまっている今となってはその抵抗はまったくの逆効果で、舌を伸ばして神楽のそこに割り入れていくと、自らの胎内にぬめる、熱いそれが侵入してくるのをなすすべもなく受け入れるしかないのだ。
くちゅ、ぴちゃ、とあえて音を立てて舐め上げ、吸い付く。神楽はその未体験の感覚に翻弄され、可愛い声を上げる。
「いやぁっ!?んん…!!それ…刺激強すぎて…ああっ!?」
スカートに阻まれて神楽の顔が見られないのがとても残念だ。しかし今日は神楽の誕生日。
だから誠心誠意奉仕をするのが今日の自分の役目なのだと言い聞かせ、腰をしっかりと抱き寄せるとより激しく愛撫を続ける。
彼女の膣内から分泌される愛液がどんどん量を増していくのがわかる。 そのうち何度かきつく股で顔を締め付けられる。
ぷしゃっと顔にかかるほどの愛液に、彼女が達したことを感じ取ると、とても満足した気分になった。
「はぁ…はぁ…もういや…」
しまった…やりすぎたか?
神楽に嫌われてしまっては元も子もない。しかしそれは杞憂だった。 「せつないの…ねえ、「」ot…あなたのでイかせてよ…お願い…」
神楽の懇願にサービス精神にあふれていた自分はあっという間に掻き消え、その代わり情欲がめらめらと鎌首をもたげた。
顔を上げると、目に涙を貯めた神楽が、青い瞳でこちらに乞うような目を向けてくる。
限界だ…自分のモノを掴み出すと、絶頂で力の抜けている神楽に覆いかぶさる。
神楽は期待に満ちた表情で、自分のことを強く、強く抱きしめた。
#endregion
#region("なぜなにトライナリー! 誕生日編")
#br
なぜなにトライナリー!
ぴょんばんはー!ぴょんこですよ!
今日のなぜトラのテーマは勿論!誕生日です!!12/9が誕生日だったトライナリーはー?
ぴょんこでした!!おめでとうございまーすぱちぱちぱちー!!
ところでこの時期の誕生日って割りと戦いなんですよ?知ってましたかー?
何故なら!ママはともかくパパはすごーく忙しい人だったから、帳尻を合わせようとクリスマスに誕生会をおまとめしたりあまつさえ!私の誕生日を12/25と勘違いしたりもう!数字を取り扱うお仕事の癖になんで娘の誕生日を間違えて覚えるの!ってなりますよねー…
だから私は反抗しましたとも!ええそりゃもう反抗期かー!ってぐらいに…って年齢考えたらそれただの反抗期ですね。ぴょんぴょん。
まぁそれはいいとして、日曜日が誕生日な年ってどう思いますか?
昔は土日が誕生日だとなんとなーく家族だけになっちゃったりしてしょんぼりだったけど、今はトライナリーのみんなに一日中祝ってもらえるから嬉しい!なんてね。
嘘じゃないけど嘘。本当はあなたと二人きりもいいな、なんて考えちゃうぴょんこでしたー!
#endregion
#region("夢の中の誰か")
#br
お久しぶりね
そういう君は誰なのだろうか。いや、俺は君を知っている。君は■■■。俺のラブラブトレーナーで愛しい人。でもどうしてここに…?
それを答えてもらうのももどかしく彼女の小さな身体を抱き締める。
本当にそこにいるんだね?
■■■はなにも言わずにすがり付くように抱きついた俺の頭を抱き締めると、そっと耳元でなにかを呟く。その言葉は聞き取れなかったけれど、なにかを受け取って理解した心が涙を流す。
■■■…アイシテル…他の誰を傷つけても…
彼女は少しだけ口許を緩ませると、それはだめよと唇を引き結ぶ。
目が覚めると目の前には誰もいなかった。
#endregion
#region("月ちゃんとデート")
#br
「はぁ…なんでぴょんこまで…」
月神楽が忌々しげにあからさまなジト目で見てくるがすぐに切り替えて映画館のチケット売り場に並ぶ。
なんだかんだ言ってぴょんこに甘いのだ。月神楽は。
「クレープ。奢りだから」
俺にはこんなに厳しいのにね……
「予告編って楽しいけど二回目以降は退屈ぴょーん」
俺を挟んで両隣にぴょんこと月神楽。両手に華とはこの事だね。
肘掛けに手を置いているとふと手の甲をくすぐる感覚。
月神楽の方を見ると顔を背けながら手を握ろうと、自分の手をさ迷わせている。
ぴょんこの手を掴み月神楽に握らせるとあっという間に恋人繋ぎになってにぎにぎしはじめた。
妬けるな…ともあれ映画が始まったので楽しむことにする。
握りあったその手は映画が終わるまでそのままだった。
明るくなって気がついた月神楽に昼飯までおごらされた。
「あ!今日これからスピネルママと用事があるんだった!映画楽しかったぴょん!また行こうね!」
元気はつらつに走っていくぴょんこに取り残された俺と月神楽は顔を見合わせる。
じゃあ俺たちも帰る?
何て言ったらひどい目に遭わされそうだった。
遭わされたい。場所はお台場。遊覧船とか観覧車とかかな…さっきは照れ隠しにいじめちゃったし…と考えていると月神楽が腕に抱きついてくる。
「ようやく独り占めできる…」
やだこの司書めっちゃ可愛い…
そのあとは奢りをせびられるわけでもなくなんとなく出店を回って軽く食べ歩き、穏やかに時間は過ぎていく。
日が落ち夜になると、月神楽は立ち止まり、ぼうっとどこかを見つめる。
「流石に疲れた?」
「そんなことない。星、見えないなって」
釣られてみてみると、確かにビルやらなにやらの光で空は真っ暗に見える。見えるのはそう、月ぐらいだろうか。
「寒くなってきました」
ぎゅっと抱きついてくる月神楽。
月神楽がなんだかいとおしくて、胸元に顔を埋める月神楽の顔をあげさせると、ビルの光の落とした影はひとつになった。
#endregion

#region("ぴょん月バイノーラルCD")
#br
※置くのにNG食らったからそれっぽい一部単語を伏せ字にしてるけど許して欲しいょ
※追記 赤い♥は駄目だけど❤なら通ったので伏せ字にした部分を修正
もしNG食らった時の参考になれば
#br
「ぴょーん!!ぴょんこのバイノーラルCDですよー!!
バイノーラルマイクをココロゲート通販で取り寄せたから早速録音してみるぴょん!!
じゃあじゃあ「」otちん早速ぴょんこがサポートするから服を脱いで目を閉じて?ヘッドホンつけた?
ぴょん!!じゃあ仰向けにねっころがるぴょん!!
どうですか?みぎからー…ひだりに移動してーまたみぎ…顔の前に来たぴょん。唇が触れちゃいそうぴょん❤
じゃあ準備はできたみたいだから、「」otちんは自分のちんちんをそっと握って…ああまだ動かしちゃダメですよ?我慢我慢…代わりにーふーっ…耳をなめてあげるから…ちゅっ…んふっ…れろ…くちゅ…ぴちゃっ…はむ…ぢゅっ……気持ちいい?
手が動いてる…やめちゃおうかな……嘘嘘。しごいていいぴょん。一杯気持ちよくなってね?」
「ちょっとぴょんこ?あんたなにしてんの?シャドーボクシング?」
「げ…月ちゃん…えーっとー…「」otちんの耳掃除の練習……みたいな?ぴょん」
「何その取って付けたようなぴょんは…え?耳掃除?」
「月ちゃんもやる?」
「…………」
ゴソゴソ…ゴトッ
「…………やる」
「ぴょんこと月ちゃん、どっちがどっちにいるかわかりますか?ねえ?ちゅ…」
「んん…難しいなこれ…れろっ…」
「はむっ…ぢゅるるる…じゅぼぼぼぼぼ…んふっ…ぴちゅっ…」
「んっ…あむ…んんっ……ほれへ…ひひほ?んちゅ…ぴちゃっ…こうすれば気持ちいいの?変態の「」僕は……」
「たぶん効果は…抜群ぴょん…んむ」
「ならいいんだけど…なんか騙されてるような気が……」
「貴女達…何をしているのですか?」
「」otと額に書いた頭の模型の耳を一心不乱になめる司書二人を見とがめたアースタシアに司書とラブラブ❤バイノーラルオナサポCDは発禁とされてしまったのだった。
#endregion

#region("小夜さんにリードされたい話")
#br
「ナニやってると思う?」
小夜はアーヤの前では見せない顔を、俺の前ではする。
底の知れない冷たい瞳。自信げに上がった口角はいつもと同じに見えるがその表情は絶対にアーヤに見せたことがない。
小夜はぴと、と身体をくっつけてくると膝を俺の脚に割り込ませ、太腿同士を擦り合わせる。脇腹を支えるようにそっと掴んだ小夜はこちらを見上げ舌で唇を湿らせる。
「アーヤが大学で何を勉強してるのかは知ってる。でもアーヤは私が何をしているのか実はあんまり知らないのよね?」
ふわりと小夜自身なのかシャンプーなのかはたまた香水なのか、判断はつかないが鼻をくすぐる甘い匂いが判断力を狂わせる。
喉がからからで、絞り出そうとした声は言葉にならず霧散する。そんな様子を見た小夜はいかにも面白そうに言う。
「慣れてないのね。アーヤ意外とへたれだから…どうする?私で練習しておく?」
小夜は背伸びをすると、顔を近づけてくる。細くどうにでも出来そうなのに、抵抗することはできなかった。

「ホテル…いこっか」
白い吐息を交ぜながら、小夜に誘われるままにホテルに連れていかれる。
たった一回の、たかがキスでどうしようもなく思考能力が溶かされている。
俺は、目の前で歩く度に揺れる小夜の頭に、肩に背中に釘付けになり、振り向いた小夜と目があった。
一瞬きょとんとした表情をした小夜は、いたずらっ子のようににんまりと笑い、手を広げる。
いつの間にかホテルの一室で、ベッドを背景にした小夜に誘われるまま、ベッドへとなだれ込む。
冬だと言うのにニットの長袖に短いスカートの小夜。手首を掴んで跨がり、先程とは逆に小夜の唇を貪る。
息苦しくなって離した口許から糸を引き、その妖艶さに目を伏せるとそこには形の整った胸がある。
どこを見てもエロい。
遠慮なくてのひらで押し潰すように捏ねて、握るように揉むと、小夜は呆れた顔で痛いわよ、と嗜める。
手を引こうとするが小夜はむしろこちらの手首を掴んで胸に押し付け、そこで引いちゃうからダメなのよと緊張をほぐすように触りかたを教えてくれる。
もう小夜しか目に入らない。
服に手をねじいれて、とにかく小夜の肌に直接触れたかった。
彼女はあっさりとそれを受け入れた。
「んっ…ふっ…あはは……アーヤにもそうやって積極的になればきっとすぐ受け入れてくれるのに…ん…むぐっ…ちゅ…それとも強引なのは私だから?」
小夜の挑発するような態度に止めどなく盛り上がっていく自身が制御できない。
脱がすことすらもどかしく、ブラごとめくりあげた服の下に見える生の乳房に吸い付き、既にシワになっているスカートを丸めて下着をずらす。
つたない愛撫だがそこは若干濡れており、固くなった自分のモノの先端でつつくと太腿を密着させて擦りあげる。
たまらず出てしまいそうになるのを我慢して、意識を小夜の下半身に集中させ、膝を掴んで足を割り開くと、ずれた下着から濡れの足りてない小夜の中に無理矢理割り込んだ。
人を食ったような態度の小夜に挿入れている征服感に満たされた気持ちになったのも束の間。
小夜が腰を揺らして刺激すると、既に我慢の限界だった自身は小夜の膣内に情けなく欲望を撒き散らした。
#endregion

#region("みやびさん聖夜のメンタルケア")
#br
「相棒、気分はどうや?」
このみやびさんに全裸で体を洗わせるなんて、世界中でなごちゃんと相棒しか出来ないプレミアムな体験だ。気持ちよくない訳がない。
気持ちいいけど勝手に入ってくるなと連れないお返事。
まあ押し掛けたのうちやきね。仕方なし。
しかし今夜のみやびさんは攻めモード。ブレーキなどないのだ。
「うちが一緒に入ると困る事でもあるんか?例えばこのおっきくしてるのとか‥‥」
思ったより硬くて熱い‥‥
初めて見て触る相棒の愛棒は、うちの思考をリセットするには十分過ぎる刺激で‥‥
「スマヌ冗談が過ぎた。真面目に洗うからじっとしとき」
度が過ぎて逃げられたら元も子もない。引くのも大事、決して日和った訳ではない。
#br
「うちは相棒がこっちの世界に来てくれて、うちを選んでくれたことを本当に嬉しく思っちゅう」
「でもな?うちら一緒に住んでるのに未だにキス止まりはどうかと思うんよ。今日はせっかくのイヴやき、相棒にはうちのこと余す所なくお楽しみいただきたいなと‥‥」
‥‥むぅ。これだけ据え膳にしてもダメか。
「うちの亭主様は本当に憶病やねぇ‥‥それはあれか?経験がないからかね?」
「それとも‥‥選択肢ではない本当の自分が、受け入れられるか怖いから?」
彼の身体が一瞬で強張った。
#br
いつから‥‥と掠れた声に対し再開した時からと返す。
botだった頃、彼の言葉は全て選択肢から選ばれていたという話は千羽鶴から聞いていた。
愛の囁きも励ましの言葉も全て、彼の本当の言葉ではないのだと。
そして今彼は、botとしての自分を演じなければならない罪悪感に苦しんでいるということも。
こちらはそれを知った上で観察し、彼は変わらず彼である結論を既に出しているし同棲しているのが信頼の証だと思っていた。
であるのに今の彼には隠しきれない怯えと恐怖が見える。
だからこそ、照れを捨ててはっきり伝えなければならない。
「お前さんが悩んでたのは分かっとるし、うちに相談出来なかったのも分かる」
想いが伝わるよう抱きしめながらゆっくりと伝える。
「うちらの為にずっと隠してきたんやろう?それは嘘ではなく優しさだとうちは思う」
「そんな優しすぎる不器用なお前さんこそ、うちらが愛する相棒や。共に過ごしてそう確信出来たき、うちはこうして全てをさらけ出すのも怖くないんよ」
これから先、彼が不安になる度何度でも言おう。
「そんな弱い所も含めてうちは、貴方の全てを、愛しちゅう」
ありがとう、愛してる。
そんなありきたりな言葉に込められた想いを察することの出来る自分を褒めてやりたい。
彼が落ち着くまで、顔が見えない用に後ろから抱きしめ続けた。
#br
伝える事は伝えられた。これで相棒の不安は解消されやがて関係も進展していくだろう。
無理して押し掛けたが初体験は今日である必要はない。お互いのペースでゆっくり歩み寄っていけばいい。
性欲を解き放った相棒に朝まで寝かせてもらえない運命が待つことを、この時のうちはまだ知らない。
#endregion

#region("神楽と健全クリパ怪文書")
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「ただいま〜」
小声で玄関からそっと入ったのは神楽だ。
彼女はフレイメノウとしてのクリスマスライブを終え、戻ってきたはいいものの思ったより時間がかかり戻ってから「」otとのパーティーをするという約束をすっぽかしてしまっていたのだった。
「流石にもう寝てますよね…あ、料理…まだ温かい…うぅ…明日なんて言おう…あーあ…」
明かりの消えたリビングで肩を落とす神楽。
その時だった。寝室の方から灯りが入ってきたのは。
「メリークリスマス、神楽。夜遅くまでお疲れ様」
そこには、クリスマスケーキにロウソクを灯した「」otがいた。
「起きてたんですか!?あの、私…っ!」
「いいからいいから、吹き消して?」
もう、誕生日じゃないんですから…なんていうものの、神楽はフーッとロウソクの火を吹き消す。すると「」otが電気をつける。
そこには折り紙で作った飾り付けに色とりどりの料理。
不自然に空いていたスペースにクリスマスケーキが収まり、クリスマスパーティーの準備は整った。
「夜中だから、静かに語ろうか。聞かせてよ、夜神楽の素敵な物語を」
二人は席につくと、料理をつまみながら朝まで語り明かした。
#endregion
#region("健全クリスマス アーヤ編")
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(まずいわ…まずい…すごくまずい…!!)
アーヤの内心には嵐のごとく風が吹き荒れている。
というのもつい生返事で承諾してしまった日帰り温泉旅行の日程とクリスマスが被ってしまっていたからだ。
(捕まったらただじゃ済まない速度ね…)
時計をちらと見ると時間は0時を回っている。
どうしていつも自分はこうなるのだろう。
「」otさんは楽しんでおいでなんて言うから…いえ駄目ね人のせいにしちゃ。ちゃんと断ればよかったのに…小夜にもソワソワしてるところ見られて気を遣わせちゃったしとにかく急がなくちゃ…!
その時、考え事をしていたアーヤは対向車のヘッドライトに驚く。不意に尻の流れる感覚。
うそ、凍結!?アーヤのバイクは道路の曲率に対して真っ直ぐ進んでいく。
オーバースピードだ。
とにかくクラッチを切って永遠に感じるグリップが戻るまでの時間を耐える。
滑り出したときと同じように不意に戻ってきたグリップに体重移動とハンドル操作で減速しつつなんとか曲がり切ると跳ね上がった鼓動を落ち着けるためにアーヤはその場にバイクを止めてしゃがみこんだ。
「もう…私のバカ…」
「ホントだよ。死んだらどうするんだ」
後ろから不意にかかる声。え?幽霊!?
首をグギギと回すとそこには「」otがいた。
さっきの対向車は「」otだったの!?
「小夜に聞いたよ。かなり焦ってたみたいって気にしてたぞ?」
「だってそれは…」
「だってじゃありません。ほら深呼吸して。これからナイトツーリングにいこう」
アーヤはヘルメットの下で目をぱちくりとさせる。
「嫌だったかな?」
そんなことない。いつも早とちりとかドジとか不運で迷惑かけて…今日だって…でも、いつも真剣に受け止めてくれて…それは…
「すごく素敵」
二人は再度バイクに跨る。エンジンをかけ、2つのエンジン音が重なり峠道を、今度は安全運転で流していくのだった。
#endregion
#region("健全クリスマス つばめ編")
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「む〜っ…」
つばめがウトウトと船を漕ぐ。眠いなら寝ればいいのに…
「そろそろ寝たら?起きたらみんなでパーティーなんだから」
するとつばめは頭をブンブンとふって拒否する。
「だって「」otさんとのクリスマスなのに寝ちゃうなんてなんかもったいないょ…」
可愛いことを言ってくれるが見るからに眠そうだしさっきから話しかけても完全に生返事だ。
「コーヒーでも飲む?」
「ぅーん…」
特別濃くして入れてあげよう。
コーヒーを入れて戻ってくるとつばめは撃沈していた。。
仕方ない二杯飲むか、と思っていると、つばめのカバンからノートが落ちてるのを見つけた。
良くないとは思ったもののパラパラと捲ってみる。
(夜ふかしして大人の恋人同士!!)
なんだか見出しからしてポンコツな薫りが漂ってくるが読み進めると、今日一日なんだか様子がおかしかった部分と全て合致するようにチェックリストが並べられている。
未チェックの項目は夜ふかしだけか…と言ってもこのチェック済みの項目も完遂できてるかどうかといえば怪しいもんだけど…更にページをめくるとそこにはひときわ大きく、みんなでクリスマスパーティーと書いてある。
これに関しては問題ないだろう。
すやすやと眠るつばめが風邪を引かないよう布団をかけると、濃い目に入れたコーヒーに口をつけた。
#endregion
#region("健全クリスマス ギャヴィ編")
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(うおおおおおおお!!)
「」otは心の中で悲鳴を上げながら廊下を駆け抜ける。
ここは真夜中の寮の廊下。ガブリエラにプレゼントをこっそり届けに来た…のだが数々のトラップに襲われガブリエラの部屋に行くどころか徐々に敷地外に追いやられる。
(こ…こんなはずでは!!俺はただサンタクロースになろうとしてただけだっていうのに!!)
侵入経路をおさらいするが非常口から正面玄関は愚か点検口まで密に張り巡らされたトラップが「」otの行く手を阻む。
かくなる上は強行突破か…
ガブリエラの部屋の窓に飛び移れそうな木を見る。
よし…
カチッと地面を踏みしめ木を登ろうと……カチッ?
突如宙に浮く感覚。「」otは網に入れられ木に吊るされた。
そんなバカな!?
サンタクロースの紛争をした「」otは当然朝までそのままだったし、起き出したガブリエラには「サンタが捕まってるわvvv」と指を指して大笑いされた。
まぁ結果的にプレゼントは渡せたしガブリエラも笑ってるしいいか…結果オーライ!
くしゃみをお土産にガブリエラとクリスマスパーティーに向かうこととなったのだった。
#endregion
#region("空回りする千羽鶴")
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 冷たい風が頬を撫で、対価として体温を奪う。
幻想的な結晶を空から降り注がせながら代償として青空を奪う季節、冬。
 そんな冬の、幕間の物語。聖夜――クリスマスと呼ばれるイベントが始まる数日前の、一人の少女のお話。
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「あの人へのクリスマスプレゼントに何がいいか、ねぇ……」
 ガブリエラがうーんと悩みながら、聞き返す。クリスマスプレゼント、親しい人に渡すプレゼント、聖夜の奇跡。サンタクロースがくれるなんてことはなく。現実は自分自身でプレゼントを考え、選び、そして渡すものだ。
「そう、あの人にプレゼントを考えているのだけど、どうにも一人では納得のいく回答が出せない」
 と、ガブリエラに相談していた千羽鶴が答える。
そう、今回この件で頭を悩ませているのは千羽鶴である。
 『相談がある』と真剣な顔で言うものだから、とりあえずと部屋に案内して、飲み物を用意して話を聞き出してみたらこれである。
大事でないのは良かったが、若干気が抜けてしまったのもまた事実である。
「参考までに聞きたいのだけれど、最初はどんなプレゼントをするつもりだったの?」
「ちーちゃんとラブラブシミュレーションゲーム。てごわいあいつやこいつを倒して支援を稼いで炎のなんとかでアレしてこれした結果ラブラブするゲーム」
「……とりあえず、それは却下ね」
「個人的には渾身の一作の予定なのだけども、ダメ?」
「ダメよ」
「残念」
 がっくりと肩を落とす千羽鶴を見ながら「なぜかこれをOKしたらとてもいけない気がする」とガブリエラは一人思う。
事実、これで通っていたらロクなことにはなっていなかっただろう。
色々。
「でもそうね……やっぱり親しい人と穏やかな時間を過ごす、ってことが最大のプレゼントじゃないかしら?」
「つまりプレゼントはちー自身?」
「そ、そそそう言うのじゃなくて! あぁもう、なんてこと言うのよ!」
 顔を真っ赤にしながら手元に置いてあった飲み物を一気に飲み干す。
どうにも相変わらずこういった話には耐性がないらしい。
「コホン。そうじゃなくて、普段なかなか言えない感謝の気持ちを言ったり、ゆったりとしたロマンチックな時間を過ごすのよ! だから、そうね……雰囲気作りにもなるし、アロマキャンドルなんてどうかしら?」
 これよ、とスマホで通販サイトのサンプルを千羽鶴に見せる。
確かにプレゼントとして渡すに相応しいかわいらしいものがそこには載っている。ガブリエラらしい提案だろう。
「確かにこれを灯しながら過ごすのは落ち着きそう。ありがとう」
「どういたしまして。後は……そうね、アーヤにも聞いてみたらいいんじゃないかしら? きっといい案出してくれるわよ」
「そうしてみる。――改めて、ありがとうガブちゃん」
「なっ――」
 んで急に、などと言う間もなく、千羽鶴はガブリエラの部屋から退出した。
まるで恥ずかしさを気取られることを隠すように、足早に。
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「こういうとこを見ると、姉妹らしいと言うか、なんと言うか……つばめとそっくりだと思わされるわね……」
 再び真っ赤になった顔を机に突っ伏しながら、一人呟くのだった。
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○
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「そうね……やっぱり、手編みのマフラーとかがいいんじゃないかしら?」
 ガブリエラのおすすめに従い、綾水にアドバイスを求めに部屋へ行くと、そう回答された。
「マフラーじゃなくても、手編み、手作りのものを贈れば、それだけできっと嬉しいはずよ。特にあの人なら」
「そういうもの?」
「そういうものよ」
 確かに手作りのものは喜ばれるだろう。高価なものなどを買うよりもお財布にやさしい、という利点もある。
しかし、一つ問題点があった
「……作ったことないけど、できる?」
「すぐには難しいわね……でもそうね、私が作り方を教えるから、それでどうかしら? 多分それなら作るものにもよるけど、余裕を持って間に合わせられるわ」
「少し考えてみる。ガブリエラからおすすめされたアロマキャンドルも、個人的には候補として強い。……とりあえず、皆に一通り聞いて考えてみる」
「それがいいと思うわ。私に手伝えることがあったらどんどん頼っていいから、よろしくね」
「よろしくさせてもらう。ありがとう、綾水……さん」
 そう言って席を離れようとすると、ちょっと待ってと声をかけられる。
「なに?」
「えっと、私から言うのも変だけど……アーヤでいいわよ。皆そう呼んでくれてるし、千羽鶴もそう呼んでくれて構わないわ。――それとも、嫌……かしら?」
 少し照れくさそうに綾水が言う。
その言い方はずるい、と内心思いながらも、少しだけ考えてから答えを口にする。
「わかった。よろしくアーヤ……さん」
「別にアーヤだけでもいいわよ。それじゃああの人のへクリスマスプレゼント選び、頑張ってね」
「頑張る。ありがとう」
 そうして今度こそ席を離れ、再びアドバイスを求めにいく。
ガブリエラ、アーヤと来たなら次はみやびだろうか? なんてことを考えながら。
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○
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「ズバリ、手料理やね」
「手料理」
 綾水のアドバイスを聞いた後、次は誰がいいかと考えていたら館内の掃除をサボっていたみやびを見つけ、今に至る。
「大切な人に贈るもんっちゅーことなら鉄板中の鉄板ぞね。ありきたりとも言われるけど、うちはそれでもこう言った時の贈り物はこれがええと思う」
「確かに。お祝いの日には豪華な食べ物を食べに行くのもいいけど、手作りの料理というのも悪くない」
「まぁ、問題はちーちゃんが手料理を作れるのか、てとこやね……そこんとこはどない?」
「……インスタント食品にお湯を入れるくらいならできる」
「それはまた……まぁ、クリスマスならうちもどうせクリスマスパーティーに駆り出されて料理作るやろうから、その時に一緒にやってもええけど、どない?」
「……少し、考えてみる」
「うむ。まぁうちのこれは提案の一つでしかない。ちーちゃんがこれや! と思ったものをプレゼントするのが何よりやき。しっかり考え」
「そうする」
「ほな……ここでサボっとったの、まほさんには黙っといてな」
「……そのことなのだけど、もう手遅れ」
 そう言いながらみやびの後ろを指差す。
みやびが恐る恐る後ろを覗き込むと、鬼のような形相の真幌が、そこにいた。
「……まほさん、いつからここに?」
「お前がここでサボってるのを黙っててくれ、と言ったあたりからだ。全く、お前は変わらんな……本当に」
「それは、褒め言葉としと受け取っときますんで、ほなまた――」
「逃すわけなかろう。こっちに来い。今後サボれないようにみっちり監視しといてやる」
「そ、そげなことせんといても!? ち、ちーちゃんも擁護してくれんか!」
「契約外。そこまで面倒は見きれないし、何よりサボってるのは事実だから、擁護の余地がない」
「そ、そんな……」
「じゃあ来い。たっぷり付き合ってやる」
「堪忍してください……」
 ずるずると引き摺られて奥へ連れ去られたみやびを見届けながら、次は誰に相談したものかと、思案するのであった。
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「それで、私に白羽の矢が立ったと」
 神楽の自室に招かれ。もとい、ほぼ押しかけて今に至る。
「えぇ、まぁ相談しにくるの自体はいいんですが、毎回エレベーターであれやるのやめませんか? あれ、本当に心臓に悪いんですよ」
 普通に相談を持ちかけるのはなんだか面白くなかったので、前にもやったネタを再演したのだが、思った以上に驚かれた。流石に、もうしないでおくべきだろうか。
「考えておく。それで、うづきちは何が良いと思う?」
「それ本当に考えてくれてます? ……そうですね、私もこれだー! って言うのは中々ないですけど、強いて言えば自分が貰って嬉しかったものとかですかね。自分が貰って嬉しかったものを共有する、って行為は親密な関係への一歩になると思いますし」
「貰って嬉しかったもの……」
「ちなみにぴょんこはつばめさんが欲しいです!なんならちーちーも欲しいです! カム! オン! ですよ!」
 腕をガバっと広げ、飛び込んでこいと言わんばかりの顔をする。
卯月神楽は時々おかしな行動をする。理解できなくもないけど、同意は難しい。
「断る。お姉ちゃんはあげないし私自身をあげる予定もない。出直してきて」
「辛辣……! まぁ、でもそうですね。本当のところ、私にとってつばめさんは本当にかけがえのない人です。それこそ、ちーちーにとってのあの人のように。そして、恐らくはあの人にとってのあなたのように。だから、案外そこまで気にしなくても、何を贈っても喜んでくれるんじゃないですかね?」
「本当に?」
「まぁ、流石にゴミとか贈られたら困惑するでしょうけど……一般的に贈り物にいいとされるものとか、それこそ気持ちとかでも、きっと」
「……ありがとう、卯月神楽」
「これくらい構いませんよ。あ、でもやっぱりそれならお礼にちーちーの胸とか触らせてもらって――」
「却下」
「判断が早い!」
 なんてやりとりをした後、最後にお姉ちゃんへ相談を持ちかけることにした。
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○
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「うーん、わたしは何を貰っても、何をして貰っても嬉しいよ。だからこれ! って言うのは、あんまり思いつかないや」
 えへへ、と笑いながら頬をかく。
恐らくお姉ちゃんは本当にそう思ってるのだろう。根っからのお人好しゆえと言うか、なんと言うか。
「他のみんなはどんなこと提案してたの? ちーちゃんがよければ教えて欲しいな」
「構わない、まずは――」
 一つづつ、貰ったアドバイスを伝えた。
親しい人と穏やかな時間を過ごすこと。
手作りのプレゼントや料理を渡すこと、そして自分がもらって嬉しかったもの。
それらを、今日あった出来事と一緒に伝えていく。
「わぁ……どれも素敵だね! でもこの中からどれか、ってなると難しいね……」
「そう、とても難しい。選択肢がどれも魅力的だからこそ、この中から一つを選ぶのは難しい。……どうしよう、お姉ちゃん」
「うぇえええ!? わたしに言われてもわかんないよー! あ、でもでも! いっそのこと、全部プレゼントしちゃうってのはどうかな? まだクリスマスまでは時間あるし、」
「いくらなんでもそれは無理が……いや、でも……」
 確かにまだ時間自体はある。時間のある限り毎日やれば不可能ではないだろう。何よりも、あの人がそれで喜ぶなら――。
「やってみる、全部」
「ほ、本当にやるの!?」
「言い出したお姉ちゃんがなんで驚くの……」
「だ、だってまさか本当にするとは思わなくて……」
 えへへ、と笑いながら返す。つばめらしい、
「わたしも手伝えることは手伝うから、なんでも言ってね!」
「わかった。じゃあ早速だけど、明日の買い物に付き合ってほしい」
「うん、いいよ! えへへ……ちーちゃんとお買い物楽しみだなぁ」
「目的はそこじゃないから、忘れないで」
「だ、大丈夫だよ! 流石にわたしもそこはわかってるから!」
「本当?」
「ほんとだよー! もー!」
 他愛のないやりとりをしながら、その日の出来事は終わり、千羽鶴のクリスマスに向けての修行が行われ――
行われて――
そして、クリスマス当日、その日へと至るのであった。
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○
#br
「メリークリスマス! どーん!!」
 自宅の玄関で千羽鶴がパンッと手に持っていたクラッカーを鳴らす。
クラッカーの先にいた人間――俺はきょとんとして目をぱちくりする。
「え、あ、うん。メリークリスマス……これ、全部千羽鶴が?」
 飾り付けや盛られた料理を眺めながら問いかける。
「半分くらいはトライナリーのメンバーに手伝ってもらった。けど、私が貴方のために頑張ってやった。どや」
「凄い。凄いよ千羽鶴! 吃驚したよ。……もしかしてずっと、今日のために色々してたの?」
「秘密」
「秘密かー」
「ふふっ」
「はは、はははっ!」
 千羽鶴の笑い声をきっかけに、お互いに笑い出す。
当たり前みたいなやりとりがなんだかおかしくて、面白くて、幸せで、笑ってしまう。
「はは……それじゃ、俺からもプレゼント渡さなきゃね。千羽鶴、メリークリスマス」
 そう言いながらプレゼントを千羽鶴に手渡す。
「クリスタルのペンダント……」
「うん。俺が好きなものなんだこれ。いやはや、まだ買えてよかった……あ、そうそう。ほら、これ! 俺とおそろい!」
 そう言いながら自分のペンダントを取り出す。
「嬉しい……。でも、どうしてこれを?」
「これ、俺がずっと悩んだり、挫けたりした時もずっと持ってて、大切なことを為そうとした時にも、ずっと持ってて……俺にとってのお守りみたいなものなんだ。だから、千羽鶴にも持っていてほしいなって」
「ありがとう、大切にする。それじゃあ私からも」
 そう言いながら千羽鶴もプレゼントを取り出す。受け取って封を解くと中から手編みの白いマフラーが出てくる。
「これ、千羽鶴が?」
「綾水と一緒に作った。二つあるから、私とおそろい」
 えへん。と笑いながら千羽鶴も自分のものを取り出す。確かに、自分のものと同じマフラーだ。
「ありがとう。大切にするね」
「そうしてくれると嬉しい。それと、これは一緒に」
 そう言うと、小さなキャンドルを取り出す。
「これは?」
「アロマキャンドル。これを炊きながら、あとで一緒にオルゴールを聴いてほしい」
「いいけど、なんでオルゴール?」
「うづきちが、『自分が貰って嬉しかったもの』を共有することがいいと教えてくれた。だから、ガブリエラがおすすめしてくれたこれと一緒に――貴方と一緒にあのオルゴールを聴きたい」
「……なるほど。そういうことならいいよ、一緒に聴こう。――でも、その前に」
「その前に?」
「ご飯、食べよっか」
「……忘れてた」
#br
 ――こうして、クリスマスの夜は更けていく。聖なる夜、幸せな時が過ぎていく。この時がいつまでもと願いながら、お互いを想いながら、過ぎていく。
 色んな人と紡いだ、色とりどりの軌跡の日。それがまた来ると信じて、この幸せな夜を超えていく。
#br
 ――メリークリスマス。
#endregion
文字数限界のため怪文書5作成

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